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たる漬け

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(5)

今年もたる漬けの季節がやってきた。

ミヤコさんの家でも、スーパーで大型だるを買ってきて、

たる漬けの準備を始めた。

まず、年長者であるおじいちゃんが、

「たるもん」を入れる。

「わしは、敬老の日にヨシヒコが送ってきた、

ユニクロのフリースを、いれようかの。」

といって、しずかにフリースを、たるの底に寝かせる。

つぎは、おばあちゃんが、

「わたしは、町内会の旅行で買ってきた、

着物風ブラウスにします。」

といって、フリースの上に重ねる。

「おかあさん、それいいんですか?お気に入りだったのに。」

ミヤコさんの奥さんが聞く。

「いいのよ。この間、イシガキのばあさんが、

同じのを着てたんで、いっきに、いやになったのよ。」

おばあちゃんは、手をいやいやと振る。

「つぎはおれだ。」

とミヤコさん。

「おれは、このリーバイスのジーンズだ。」

「ちょっと待ってよ。それ、このあいだ買ったばっかりじゃない。」

奥さんが制止する。

「いいんだ。じつは、買ったときから、

すでにきつくて、やばかったんだ。」

ミヤコさんは、開き直る。

「もったいない・・・。」

「ふふ、メタボ。」

娘のキリコがひやかす。

「うるさい。つぎ、お前だ、」

言われて、奥さんが、はいはいと、

自分の「たるもん」を取り出す。

「わたしは、この黒のスーツにします。」

「おい、それ、いれちゃったら、

急な葬式のとき、どうするんだ。」

と、今度は、ミヤコさんが制止する。

「そのときは買うわよ。だって、

これもう、ファスナーしまらないもの。」

「なんだよ、自分だってメタボじゃないか。」

二人が言い合いを始めようとするので、

「はいはい、つぎ。あたしの。」

とタマヨが割って入る。

「今年の夏、着たゆかた。柄が子供っぽいから、

来年、おばあちゃんに新しいの、縫ってもらうんだ。ね、おばあちゃん。」

そうして、なくても「たるもん」は、つぎつぎに、たるに入れられる。

ひと冬越すと、りっぱなたんすのこやしになるのだ。

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OLママともだちの子育て術

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(27)


「なんかさあ、子育て中って、いそがしいけど、ひまだよね。」
ナツミママが言う。

「あ、わかるぅー。体は、くたくた、なんだけどぉ、こころが満たされなーい、てかんじぃ。」
タクヤママが、べたーっとこたえる。

「なんかぁ、社会とつながってない、っていう不安?」

アイコママがいうと、あとの二人も「そう、そう」と、うなずく。

「あ、それはそうと、ネットで見つけたよ、これ、きんぎん堂の『ぬれおかき』!」
ナツミママが、かばんからふくろをとりだす。

「きゃー、うれしいー、よくみつけたねえー。このべたーっとしたかんじ、最高なんだよねぇ。」
タクヤママが、ほおずりする。

「どこでみつけたの?ヤフー?楽天?」
アイコママが聞く。

「あ・・・。」
ナツミママが、何かを思いつく。

「どうしたのぉ?」
タクヤママが、いぶかる。

「これ、いけるかも。」
ナツミママの顔がかがやく。

「なに?」
「ネット、よ。ネット通販!」
ナツミママが、人差し指をたてて、いう。

「あのさ、いま世間は、『ぬれおかき』とか、『ぬれせんべい』とか、『ぬれ甘納豆』とか、
大はやりじゃない?だから、あたしたちも、ぬれナントカを、ネットで販売するのよ!」

「あ、それ、名案!オンナはべたっと好きだもぉん。」

タクヤママが同意する。

「でも、何を売る?」
アイコママが聞く。

「ん~、それよ。ぬれてるもんよ。」
ナツミママが腕組みする。

ぬれおむつ!」

全員が声をそろえ、
「わすれてたよ~ん、ごめんなちゃ~い。」
と、三人はそれぞれ、子供のおむつをかえはじめる。

「なんだかんだいって、あたしたちってぇ、いいママ、してるよね。」
自分たちをベタぼめする三人。

 女は、べたが、好きである。

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みやこまもるさん物忘れ

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(31)

居間でみやこまもるさんがテレビをみていると、奥さんがはいってくる。

「あのさあ、さいきん、あたし、物忘れがひどいのよね。」

ミヤコさんに話しかける。

「ふーん、トシだな。」

ミヤコさんは、てきとーに答える。

「さっきもさ、アッキーに、エサやらなきゃ、と思って、いってみると、もうやってたのよね。」

奥さんは、真剣だ。

「はっはっはっ、 おまえ、さっきも、それ、おれに言ったぞ。 かっなり、やばいんじゃないか、物忘れ。 はっはっはっ。」

ミヤコさんは涙を流して、大笑いだ。

奥さんは、無言でふくれる。しばらくして、奥さんがまたやってくる。

「ちょっと、聞いてよ。」

ミヤコさんのうでをゆする。

「なんだよ。」

「イシガキさんの奥さんったら、こんなこというのよ。 『ミヤコさんのだんなさん、だんだん、すもうの、琴光喜に似てきたわね。』ですって。」

奥さんは、不満げに言う。

「えっ、ちょっとー、まじかよー。 おれ、そんなかんじ?そんな、コトミツキってる?」

ミヤコさんは、鏡を見ながら聞く。

「あたしは、そうは、思わないんだけど、イシガキさんの奥さんがいうのよ。」

「まじかよー。」

ミヤコさんは、しばらくへこむ。

奥さんはひそかに笑う。

また、しばらくして、奥さんがやってくる。

「ちょっと、聞いて! イシガキさんの奥さんたらね、ひどいのよ。 あなたのこと、 琴光喜に似てるって、いうのよ!」

奥さんは、おこって言う。

「・・・おまえ、物忘れ確信犯だろ。」

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石垣さんのクセ

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(35)

ユウタがおとうさんにきく。

「おとうさん、『なくて七クセ』っていうらしいけど、おとうさん、七個もある?」

おとうさんは、笑っていう。

「どうかなあ、クセって、自分じゃ案外、わからないもんだからなあ。
 ユウタが、とうさんのクセ、数えてみてくれよ。」


ユウタは、ちょっと考える。

「あ、朝、歯みがくとき、おならすること。」

「ははは、たしかに、するな。」

おとうさんは笑う。

「テレビみてて、おもしろいとき、おならする。くしゃみしたあと、おならする。」

「おー、するする。」

「あと、おならするとき、ちょっとおしり上げる。」

「あー、そうかも。」


と、おとうさんは思いめぐらす。

「それにね、おならするとき、ちょっと、ふんって鼻がひろがる。」

「えっ、ほんと?」


おとうさんは、鼻をさわる。

「うん。ぼく、おとうさんの鼻がひろがると、あ、くるな、って思うもん。」

ユウタは、自信をもって答える。

「なんか、はずかしいなあ。」

とおとうさんは、鼻をかくす。
「あと、ごはんたべたあと、すかしっぺする。」

「えっ、しないよ。」


おとうさんは、ぎくりとする。

「知ってるんだよ、ぼく。だって、鼻がひろがってるし、くさいもん。」

ユウタは顔をしかめる。

「それに、したあと、ぜったい、自分に、にぎりっぺする。」

ユウタは自信満々にいう。

「おいおい、とうさん、そんなこと、しないよ。」

おとうさんは顔をあからめる。

「するよ。こっそり。おなら、にぎった手をさ、鼻のとこにもってきて、
 すーっと、吸い込むんだ。」


ユウタはまねをする。

「やなとこ、みてんだなあ。なんだよ、とうさんのクセ、おならばっかりじゃないか。」

おとうさんは、不満だ。

「だって、なくて七クッセー、でしょ?」

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スパイ

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(47)

「コードネーム000777。ただいま、スパイしてまいりました。」

石垣ユウタが居間にやってきて、かしこまった声で言う。

「ごくろう、報告してくれ。」

と、お父さんも、声をつくる。

「はい。敵は、きょう長電話していたため、ばんごはんのおかずは、手抜きのもようです。」

「それは、がっかりだな。内容はなんだ?」

「はい。冷やっこと、そうめんです。」

「えっ、元気がでないメニューだな。」

「しかし、敵は、お父さんが太り気味だから、ちょうどいい、
と、電話ではなしていた、もようです。」

「なんだと?手抜きを棚に上げて、よく言うよ。」

「しかし、敵は、お父さんのズボン、また買い替えないと、とぼやいていましたので、
 あんまり、手抜きと言わないほうが、いいもようです。」

「そうだな、こっちに火の粉がふりかかるな。
 ごくろうさま、さらなる報告を待つ。」

「はい。」


ユウタが出て行く。

しばらくして、

「新たな情報です。敵は、今日、美容院にいったもようです。」

と、ユウタが戻ってくる。

「なに、それはまったく気付かなかった。」

「はい。ぼくもです。あれでは、おかねがもったいない、もようです。」

「たしかに。」

「でも、ほめておいたほうがいい、もようです。」

「それはいえる。ごくろうであった。」


お父さんは敬礼する。

ばんごはんの席で、

「あれ、アイコ、美容院いった?なんか、かんじ変わったじゃん。」

とお父さんは、さっそく切り出す。

「そう?」

と、お母さんはぶっきらぼうに答える。

「なんだ?ほめてんだよ?」

「だって、お金がもったいないんでしょ?
それに、元気が出ないメニューで悪かったわねっ!」


と、お母さんはきげんが悪い。

「・・・やられた、二重スパイだ・・・。」

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