イギリス新婚旅行記ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  5月のロンドン・イギリス新婚旅行記1ブリティッシュ エアウェイズの機長・イギリス新婚旅行記2ロンドンのB&Bの探し方・イギリス新婚旅行記3ロンドン恐怖の物価高・イギリス新婚旅行記4バッキンガム宮殿にて・イギリス新婚旅行記5 


5月のロンドン・イギリス新婚旅行記1

テーマ : 海外旅行記 ジャンル : 旅行
(654)

わたしたちが新婚旅行にイギリスを選んだのは、大学一年のときの英語の教科書が『LONDON』だったのも影響してるかもしれません。

先生はロンドンを「ランダン」と発音し、イギリス式の朝食がいかに豪華であるかを自分の手柄のように自慢していました。

イングリッシュ・ブレックファーストかあ・・・・・

わたしは授業がどれだけ進んでも、しょっちゅう、目玉焼きやソーセージや焼きトマトの並んだ朝食の写真を眺めてはおなかをぐーぐー鳴らしているおしゃれな女子大生でした。(どこが!)

いつかロンドンで朝食を。

それはわたし壮大な目標になりました。(くだらん目標や!)

そうしてその機会は新婚旅行という形でおとずれたのです。

当時わたしたちは新婚旅行に行く予定はありませんでした。

というのも、その少し後にニュージーランドに1年間住むことが決まっていたので、とうてい旅行にお金はかけられなかったのです。

でも『新婚旅行は一生に一回やから』というお義母さんの後押しもあり、低予算で英語圏に行こう、ということになりました。

すると。

「往復の飛行機チケットだけ取る。宿は取れへんで。予算はふたりで1日1万」

しかちくは、牛丼は吉野家やで、みたいな当然さで言います。

「え~、せめて一泊目の宿くらいは取っていかへん?」

「あかん。チャレンジや。チャレンジを楽しまなあかん」

しかちくは阿波踊りは踊らなあかん、みたいにきっぱり言うのでした。

「ちょっとちょっと~。あんた仮にも新婚旅行やで」

しかし、ハプニングがなければ招いてでも起こす男、しかちく。

生きてるとは不安にさらされることありきな男、しかちく。

「卒業旅行のイタリアもドイツもどうにかなったやろ?英語圏でどうにかならんはずがない!」

と言って、聞く耳は持つはずもないのでした。

ほんまにもう。あんたの耳はキクラゲかよ。

わたしはぶつぶつ言いながら、大学時代の教科書を引っ張り出して、

イングリッシュ・ブレックファースト~」

とまたもやおなかを鳴らすのでした。

さて。

前日の披露宴のしんどさを残したままの5月のあたたかい月曜日。

平日の関西国際空港には新婚旅行とおぼしきカップルがちらほら見られました。

みんな顔にあまい初々しさがあります。

これからゆっくり旅してきま~すという楽しみに満ちた顔。

わたしはというと、顔にはすでに不安いっぱい。

これからチャレンジしてくるのであります、という兵隊さんのような覚悟に満ちた顔でした。

日いづる国から、日の沈まない国へ。

いったい、いつになったら夜やねん。

そんなことを思いながら、ロンドン・ヒースロー空港行きの飛行機に乗り込みました。

わたしたちの荷物は機内持ち込み可サイズのキャリーバッグふたりでひとつ。リュックひとつずつ。

『海外旅行は捨てる前の服で!』をモットーに、わたしは妹が高校時代に来ていたジャンパー。

しかちくは何年はいてるかわからないジーンズ。

どこをどう見ても新婚旅行とは思えないいでたち。

でも、とりあえず、イギリス旅行11泊12日、行ってくるのであります!



少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

ブリティッシュ エアウェイズの機長・イギリス新婚旅行記2

テーマ : 海外旅行記 ジャンル : 旅行
(655)

わたしたちが乗った飛行機はブリティッシュ・エアウェイズ。

ユニオンジャックを見てわたしの心はおどります。

待ってろよ、ジェームズボンドピーターラビットと朝食の国、イギリス!

わたしの頭の中には国家が流れ始めました。

パ~パパンパンパンパ~ン、パ~パパンパンパンパ~ン

しかしそれはアメリカ国歌でした。(なんでやねん!)

だってイギリス国歌知らんもん。

かつて日の沈まない国と言われた国イギリス。

きっと大人気だろうと思っていたら、機内はガラガラでした。

横一列わたしたち以外、だれもなし。

海外旅行の機内といえば、水中で息を止めつづけるくらいきゅうくつな思いをしなければいけないと待ち構えていた身にとっては、拍子抜けでした。

それでもわたしとしかちくは決められた座席からはみ出さず、ちんまりと座っていました。

「なあ、これだけガラガラやったら、そっちのあいてるとこひとりずつすわってもええんちゃう?」

しかちくは新婚旅行だというのに、さっそく別行動しようと画策。機内別居の提案です。

「あかんって!何言うてんの。決められたとこにすわっとかないと怒られる!」

わたしは不安な兵隊。規則を守ることに命をかけているのであります。

「だれに怒られんねんな?かめへんって」

「あかんって!」

わたしたちがもぞもぞ言い合いをしていると、前から機長らしき人が客になにやら言いながら歩いてきます。

それまで何度か海外行きの飛行機に乗ったことはあったけど、機長が乗客に声をかけるのは見たことがありません。

これはオオゴト。

きっとハイジャックの警戒に当たってるんだ。

こんな厳戒態勢でいいかげんなとこにすわってたら、めっちゃ怒られるで。

そうでありますよね、キャプテン!しかちくを怒ってやってほしいのであります!

わたしはわくわくしながらしかちくが怒られるのを待ちました。(どんな嫁や!)

わたしたちの席にやってきた、大柄でやさしそうなイギリス人のキャプテンは言いました。

「こんにちは。今日はすいてるので離陸してから機体が安定したら、こっちとかこっちとかで寝転んでもらってもいいですよ。くつろいでくださいね。楽しい飛行機の旅を!」

キャプテンはこっちとかこっちとかを指さしながら言います。

しかちくはあからさまに『ほらな』顔。

わたしは思わず、ここにテロリストがいます、としかちくを突き出してやろうかと思いました。(やめろ!)

そんなこんなで飛行機は離陸。

しばらくしたら機内食の時間になりました。

よっ、待ってました!

この旅行のメインエベント、機内食!(どんだけしょぼい旅行やねん!)

わたしはさっそく機内食の写真をとろうとしました。

するとテロリストしかちくは、

「やめてくれ!はずかしい!」

などと言います。

なんでやねんな~。

わたしは不満に思いましたがしかたない。

兵隊にとって上官の命令は絶対。

よろこんで写真を撮りました。

だって、『楽しい飛行機の旅を』って言われたもん。ねえ、キャプテン!

少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

ロンドンのB&Bの探し方・イギリス新婚旅行記3

テーマ : 海外旅行記 ジャンル : 旅行
(656)

ロンドンに新婚旅行に行くというと、ロンドンで駐在した経験のある人が、「建物がぜんぶ高島屋」と表現しました。

高島屋って。

しかし、彼の言ったことは本当でした。

ロンドンの街なみは百貨店的に重厚壮大!泰然自若!濃厚豚骨!(ラーメンか!)

大阪も都会だと思ってたけど、ロンドンは年季の入りかたがちがうと感じました。

街歩くひとたちは、みんな前をピシッと向いています。

イタリア人もかっこええと思ったけど、イギリス人もまた相当かっこええなあ。

わたしは自分のかっこうを見てちょっと後悔しました。

しかし、悠長に後悔するヒマもなく。宿探しをしなければなりません。

わたしたちは観光に便利なヴィクトリア駅の近くを拠点にすることに決め、インフォメーションセンターで宿を探してもらうことにしました。

やせ気味で黒いめがねをかけた中年の女性が、てきぱきとわたしたちの希望を聞いてくれます。

わたしたちはせっかくの新婚旅行。宿に関しては、けっこう注文をつけました。

まず第一に、安いこと。

第二に安いこと。

第三も、まあ安いこと。(安けりゃええんやん!)

黒めがね女史はわたしたちの希望を注意深く聞いて、電話を一本かけました。

まるでスパイに指示を出す諜報機関の女みたいな雰囲気。

わたしたちはどきどきしながら彼女の電話が終わるのを待ちました。

電話を切った黒めがね女史は、メモ用紙に電話番号を書いて、地図にマル印をつけてわたしてくれます。

「ここはB&B(ベッド&ブレックファースト=朝食つきの宿)の集まる地域だからすぐにわかると思います。料金は一泊ふたりで45ポンド。このあたりではそれが相場ね」

45ポンド・・・・。

1ポンド約200円やから・・・・45×200=9000円!?

わたしたちは思わず心の中で『安い宿って言うたやろー!』と突っ込みを入れました。

わたしたちの予算では、宿は1日3000円くらい。

あと食事代をあわせて1日1万あればどうにかなるだろうという計算でした。

日本の物価が世界一高いと信じて疑わなかったわたしたちは、ロンドンの物価をまったく調べずにやってきたのですが、ここに来てようやくブリティッシュエアウェイズがガラガラだった意味を知ったのでした。

しかしオトナの顔をした街ロンドンで、『ねえちゃんもっと安い宿ないんかいな』とねじ込むのも野暮な話。

わたしたちは『新婚旅行やからな』ということで、一泊9000円をしぶしぶ飲むことになったのです。

「でもさあ、こんな高島屋みたいな建物ばっかりやから、9000円もしかたないよな。
それにブレックファーストつきやしな」

わたしはどうにかなぐさめる要素を見つけ出して落ち込んだ気持ちをもりたてようとしました。

そしてたどり着いたB&Bは、高島屋ではない簡素なつくり。

中から出てきたのはアラビアかインドかよくわからない顔つきの無愛想な青年。

通された部屋はとてもせまく、おまけに天井がななめ。

「でもまあ朝食つきやから」

わたしたちは顔をひきつらせながら、前金を青年に払ったのでした。

そして翌日。

「こ、これがイギリスの朝食か!?」わたしたちは言葉をなくしました。

少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

ロンドン恐怖の物価高・イギリス新婚旅行記4

テーマ : 海外旅行記 ジャンル : 旅行
(657)

わたしが長い間あこがれていたイングリッシュ・ブレックファーストは、ベーコンとソーセージと目玉焼きと焼いたトマトとマッシュルームなんかがあって、

「うわ、朝からこんなあぶらっこいもの、信じられへんな」とか

「トマト焼くか~?」とか

「紅茶は結局ティーバッグかよ」とか

絶賛しながら食べたいと思っていました。(文句ばっかりやん!)

ところが。

B&Bで出された朝食は三角に切られた薄いパンだけ。

わたしはおもわず下唇をつきだしてゴリラのマネをしそうになりました。(何のために?)

「ほんまにこれだけかな?あとから何か出てくるんかな?」

わたしとしかちくは先に食べてる人たちを見回したのですが、だれひとり「トマトうまいわ~」とか言ってるひとはいません。

わたしとしかちくの頭の中には同じ思いが出口をふさがれたおならのように充満していました。

『これで9000円・・・これで9000円・・・』

いや、お金じゃないんです。ケチで言うてるんじゃないんです。

こんなせまい部屋でしょぼい朝飯で9000円はないやろうと、それを言いたいんです。(めっちゃ金やん!)

ええ、結局は金なんです!(どないやねん!)

それにしてもフロントの看板にはブレックファーストはコンチネンタルだと書いてあったのです。

コンチネンタルいうたら大陸やろ?大陸式ブレックファーストっていうたら、そりゃあもう豪華絢爛濃厚豚骨ちゃうん?とわくわくしていたのですが。

しかちくがガイドブックで調べたところによると、コンチネンタル式のブレックファーストはパンやシリアルにコーヒーか紅茶がついた簡単なものなのだとか。

わたしはハナハダがっかりでした。

これだったら豪華ゲストの登場です、と言って出てくる物まねタレントのコロッケみたいなもんやで。(失礼やろ!)

さいしょからもっとしょぼいとわかる名前をつけてほしいものだ。

ドンマイ・ブレックファーストとか、満腹しないセットとか。(いやや!)

わたしはせめてもの反抗にと紅茶の国でコーヒーを頼みました。(しょぼい反抗やな)

「ま、朝が軽かったらお昼はしっかり食べたらええやん。な?新婚旅行やしな」

しかちくになぐさめられながら、わたしはうすいパンを5枚くらい食べました。(食べ過ぎや!)

しかし、なにはともあれ観光。

わたしたちはてくてくと出かけました。

途中、レストランがあるとメニューを読んだりしていたのですが、どれも非常に高い。

旅行はまだはじまったばっかりなので、無駄遣いするわけにはいきません。

わたしたちは昼食は方針転換。

やっぱり軽めにしようと駅のちかくのコンビニでサンドイッチを買いました。

ところが。

しょぼいサンドイッチがなんと3ポンド。

日本円で約600円。

しっかり食べるどころか、うっかりしっかり食べてしまったら、1000円なんかすぐに飛びます。

宿代とひとりぶんの昼食で1日の予算オーバー。

いや、お金じゃないんです。

というか、思いっきりお金なんです。

ふたりで1日1万円のつもりでやってきてるのに、最初っから大誤算。

このままあとの10日間、やっていけるんやろうか?



少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

バッキンガム宮殿にて・イギリス新婚旅行記5

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(658)

ロンドンに来たらこれを見なくちゃというところはいろいろありますが、わたしたちはまず歩いて行けるバッキンガム宮殿にやってきました。

ここは赤いジャケットを着て、頭に毛皮のでっかい帽子をかぶった近衛兵が有名です。

彼らはあの帽子の中にお菓子やら携帯やらを入れてるそうです。(リュックサックか!)

ほんのブラックジョークでした。(どこが!)

ちょうど衛兵交替の時間で、たくさんの観光客が集まってきます。

天気のよいバッキンガムの庭園は、とても美しく、5月に照準を合わせて造られてるんじゃないかと思うほど、完璧でした。

わたしたちが花を見ながら衛兵交替を待っていると、イギリス人らしき男性がしかちくに話しかけています。

それは道を聞いているのでした。

教え終わったしかちくは、

「オレってイギリス人に見えるんかな?」

とわけのわからないことを言い始めます。

「そんなわけないやん!あんたが地図持ってるからやろ!」

「いやあ、そうかなあ。地元の人が道聞くって相当やで。
オレってこう見えて、けっこう日本人ばなれしてるみたいやからな」

とまんざらでもなさそうな表情。

どこをどう見ても、シルクロードの向こう側の住人みたいな顔してんのに。

そうこうしているうちに衛兵たちがパレードをはじめました。

歴史がある行事なんだろうけど、赤のジャケットを着た衛兵たちはなんだかモダンな印象がありました。

衛兵交替も終わり、次にわたしたちはそこから歩いて行けるウエストミンスター寺院や国会議事堂ビッグベンに行くことにしました。

たいていの観光スポットがそうであるように、ウエストミンスターも、ビッグベンも記憶になにも残っていません。

わたしの記憶に残っているのは食べ物にまつわる思い出ばかり。

こんなことなら旅行中、レストラン以外どこも行く必要ないよなあ。

書きながら、これからは極力、レストラン観光に力を入れようと思ってしまいました。(情けない!)

しかし、強気な物価のロンドン。

その日、わたしたちは真剣な協議の結果、やっぱり今日はレストランはやめようという、はなはだ遺憾な決定を下すことになりました。

すでに予算はオーバーしているのです。

わたしたちは歩きつかれた末、スーパーでパンとチーズとワインを買って、セントジェームズパークのベンチでディナーをとったのでした。

旅行に来て何が楽しみって食べることなのに。

このままでは、ユカイなロンドン楽しいロンドンどころか、不快なロンドンになってしまう。

そう考えたわたしはある提案をしました。

「あした、イングリッシュ・ブレックファースト食べに行こう!」

「そうやな。明日の昼ごはんは、朝ごはん食べよか!」

としかちくもよくわからない表現で同意。

ともあれ、ロンドンまで朝ごはん食べに来たのだから!(そんな目的か?)

明日こそ、ロンドンで朝食を!

少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

     カテゴリ

     登場人物
登場人物 とりぶう 登場人物 しかちく
とりぶう=わたし しかちく=夫 
登場人物 うさQ 登場人物 カメ氏
姉=うさQ 弟=カメ氏 

     最近のコメント

     最新記事

全記事表示


     月別アーカイブ

     携帯でどうぞ
QR

     おかげさまです