B面の旅 沖縄・夏ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  はじまるよ~ B面の旅 沖縄・夏 (1)これじゃなかっター滝  ~B面の旅 沖縄・夏(2)~ちょうどよかっター滝 ~B面の旅 沖縄・夏(3)これからは大石林山が熱いし暑い!~B面の旅 沖縄・夏(4)ヤンバルクイナの森をゆく ~B面の旅 沖縄・夏 (5) 


はじまるよ~ B面の旅 沖縄・夏 (1)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

そのむかし。
大滝詠一さんの曲に、『A面で恋をして』というのがあった。
たしか、
A面で恋をして B面でふられたよ~
という歌


なかったはず。
A面で恋をして、その後はどうなったかはわからんです。
が。
ネットの質問で、「A面てなんですか?」というのがあった。
A面知らんのか~。
時代はもうそんなんか~。
レコードにはA面とB面があったのだという過去を共有してるのは、もはや中年以降世代。
若い人にしたら、
エー面(良い面)のことか?くらいのいきおいなので、
たしかに、A面のほうがエー面ではあるんやけど、B面でもたまに掘り出し物があったりする。
プリンセスプリンセスの名曲『M』だって、もとはB面の曲だったのだ。

そういえば。
俳人の黛まどかさんの句集に 『B面の夏』というのがあって、
なるほど、さすが俳句を詠む人はうまいことタイトルをつけなさる、
と感心した。
ので、それをパクったタイトルにした。
3泊4日の沖縄旅行。
A面の沖縄が、海水浴とかシュノーケルにダイビング、沖縄料理に美ら海水族館に首里城など、メジャーなものだとしたら。
今回わたしたちが訪れたのは、ター滝、大石林山、ダチョウらんど、などなど。
沖縄行ってきたよ~と、これらの場所を告げたら、
「ほんまに沖縄行ってきたん?」
と言われるかもしれんくらいのマイナー感。
そこがいいのだ。
いずれもB面なかんじといえる。

ということで。
『B面の旅 沖縄・夏』



B面の旅 001




明日から、中年夫婦ふたり旅のあれこれを何回かにわけて更新してゆきたいと思います。

それでは~


とりぶう

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これじゃなかっター滝  ~B面の旅 沖縄・夏(2)~

テーマ : 日記 ジャンル : 日記


みなさんこんにちは。

平べったい宮古島には、見上げる土地がない。
上を見たらいつも、空なのだ。
でもわたしは山がわりと好きなので、今回、しかちくが、
「滝行こう」
といったときには、大喜びだった。
山の中にある「ター滝」というところに行くという。

宮古島に住んでいると、山も川もないのが当たり前になり、ついついこの世は平地と海でできていると思いがちだけれども。
沖縄本島は山がけっこうある。
山といっても険しいものではなく、最高でも標高500メートルくらい。
本土の山とちがって、亜熱帯の山。
それだけでジャングルっぽい感じがするよ。
あ~ああ~
と、ターザンがいそうな気がするよ。

しかちくは、そのうえ、
「多少、濡れるかもしれん。ちょっと沢登りみたいなやつ」
というではないか。
なぬ。
と思った。

なにを隠そうわたしの祖先はサルである。(人間みんなそう)
そして、わたしは自称『紀ノ国のサル』である。
登ることが大好き。
大人の階段だって無事のぼってきたのだ。(だれでも)

沢登りなど、屁でもないわ!
と、何か知らんけど闘志がわいてくる。

一応、ガイドもつけられるという。
なぬ、ガイドだ?
上等やないか。
ガイド、つけてもらおうやないか。
と、思った。

闘志がわいてはきていたものの。
知らないところでは、極端に人見知りで臆病なわたしなので、
ガイドを付けてもらうのはありがたいのである。(なんやそれ)

が。
しかちくは、なにやら調べた結果。
「ガイドなくても行けそう」
という。

ちょっと!あんた!
『仁和寺の法師』の教えを知らんのか!
と言いそうになった。
『仁和寺の法師』というのは、子供の中学のときの教科書に載ってた古典。
仁和寺の法師が、ガイドなしに石清水とかいう寺に行ったら、別の寺を石清水と勘違いして肝心の本物を見ないで帰ってきてしまったというお話で、
「先達はあらまほしきことなり」
という教訓がついている。
つまり、
「ちょっとのことでもガイドは必要!」
と兼好法師は言ってるのだ。

しかし、
「小学生でもふつうに行けるらしいで」
との言葉により、だったらええか~、という気になり。
ふたたび、
ワイはサルやで?
沢登りなんか屁でもないわ!
という気持ちがむくむくとわいてきた。
ま、いざというときには、ガイドつきのグループについてったらええやんか。(サル知恵?)

さて。
いろいろ紆余曲折があり、ター滝の登り口に到着。
きちんと駐車場が整備されていて、朝9時ごろだったのだけど、すでに30人ほどがいた。
夏休みなので子供が多い。
よしよし。
安心安心。
子供が多いところでは、それほど危険がないであろう、とわたしは胸をなでおろした。
サルも木から落ちたくないのである。

しかし続々と人がやってくる。
合理化の鬼で、行列嫌いのしかちくが、
「早よいこ!」
と焦りだした。
ここは人気スポットなので夏はとても混むらしい。
だから、とりあえず早く出発してすいてるうちに行きついてしまいたい、と考えているようであった。

わたしたちはホテルを出る時点ですでに水着着用である。
スイムシューズに履き替えていざ出発した。
が。
いきなり戸惑う。
看板を見ても、どこをどう行けばよいかわからない。
早速わたしたちはガイドがいないことを少し後悔するのであった。
たぶんこっちだろうと思われるほうに進んでゆくと、人が歩いている。
それもガイド付きのグループである。
とたんに、ほっとして歩みを速め、そのグループが立ち止まって、
「これがバナナの花ですよ」
などとガイドさんの話に耳を傾けてるうちに追い抜いた。

しばらく歩くと、川が見えてきた。
これがちょっと濡れるかもしれん川やな。
と、思ったのだけど。
そこから先は道がなく、ちょっと濡れるどころではない。
思いっきり川につかって歩くのである。
きたきた、きたきた。
紀ノ国のサルはうほうほいう気持ちを抑えられず、ざぶざぶと川に入っていった。

海と違って、川の水はつめたく重い気がする。
ひざ下くらいまで水につかりながら歩く。
余裕、余裕、、と思ったのもつかのま。
つるんっ、と足がすべる。
石が丸くてつるつるしてるので何度も滑りそうになり、なめたらあかん~なめたらあかん~、という天童よしみの声が頭を回るのだった。

暑い日だったけど、木々が両端から覆いかぶさって太陽がほぼ当たらず快適。
水につかるところもあり、そうでないところもある。
すべるのさえ気をつけたら、そんなに難所はない。
そうして10分ほど歩いたであろうか。
開けたところに出た。
正面に滝がある。
滝というにはおこがましいほどの落差。
3メートルくらいだろうか。

「え、これ?」
「こんな低い滝?」
わたしたちは顔を見合わせた。
だって、ガイド付きのグループはライフジャケット着用だったのだ。
この滝にライフジャケットはあまりにも大げさではないか。

しかし、沖縄をなめたらあかん。
一番高い山で500メートルなんやから、滝が3メートルでも立派なんかもしれん。
とりあえずわたしたちは、滝つぼめいたところで泳いだ。
けっこう深い。
これだったらライフジャケットもいるかもしれん。
わたしは自分を納得させたのであるが、釈然としない。
しかしここから先に行こうとしたら道がない。
先に行くにはその低い滝を登らねばならず、それは子供には無理ではないかと思われた。

すると、後ろのほうから先ほど追い抜いたガイド付きグループがやってくる気配。
「ここで休憩するふりして、ガイドの行き先を確認しよう」
ということになった。

わたしたちは、
「真水で泳ぐの気持ちええな~」
などと、特に言わなくてもよいセリフを言いながら、ガイドグループが通り過ぎるのを待った。

ガイドさんは、わたしたちのことなどお構いなく、(当然)
右側の岩を登ってゆく。
そこにはロープが張られていて、登りやすいようになっていた。
思わず、
「そっちかい!」
と叫びそうになった。



B面 な。 001




大人も子供もわたしもしかちくも、ガイドに従ってついてゆく。
さっきまで余裕余裕と思ってたけど、なかなかどうして、けっこう登りにくいのだ。
なめたらあかん~、なめたらあかん~、
天童よしみが、わたしの中でふたたび回っていた。

「ガイドがおらんかったら、あそこで滝やめてたな」
「仁和寺の法師だったな」
と語り合ったのは言うまでもなく。
やはりたった3メートルの落差の水流は、沖縄でも滝とは言わないようで、わたしがいちばん沖縄をなめてたのかもしれん。

やはり、先達はあらまほしきことなりなんだなあ。

つづく。

それでは~


とりぶう

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ちょうどよかっター滝 ~B面の旅 沖縄・夏(3)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

B面の沖縄旅行、ター滝。
沖縄の人はけっこう知ってるようだけど、他県のかたにはなじみがないであろうター滝。
本島北部、やんばる方面にある。
やんばるにしろ、ター滝にしろ、ヤマトぶ―岩にしろ、沖縄の固有名詞というのは、のほほんとした名前が多い。
また、「勢理客」で「じっちゃく」と読むなど、キラキラネームも「すんまへん」と逃げてゆくような読み方も多く。
ドライブで、そういう地名に当たるのも楽しい。

さてター滝。
かろうじて、中間地点で引き返さずに、ガイドさん(他グループの)のおかげでその後の道を見つけた。
ガイドグループは、
「ここに座るととっても気持ちいいですよ~」
などと、川の流れ腰を下ろしてなにやらなごみ中だ。
よし、今のうちだ。
なぜか競争の気分になるわれわれ。
道中の景色を楽しめばいいものの、とりあえずそれは帰りのお楽しみということにして、ガイドグループを抜き去り、足早に目的地を目指す。
帰りには景色を楽しむことなどすっかり忘れてるのもお約束である。

ガイドグループには小学生も含まれていたので、それほど速くは進めなさそうで、もうこれはわれわれの天下なり!と思ったそのとき。
伏兵の登場である。
20代とおぼしき、ひとりの屈強な青年が、精力的に水につかりながらやってきた。
わたしたちが水を避けて、岩場を歩こうものなら、そのスキにとばかりに川をざ~んぶざんぶとのぼってゆく。
彼はなにも言わないが、わたしたちを抜こうとしてるのは明らかであった。

ここで負けたらあかん。
わたしのやる気スイッチが入った。
ワイはサルや。腐ってもサルや。
そんな思いがかけめぐる。
本当に大事なときには入らないのに、こういうときに入るのがやる気スイッチあるある。
客観的に見たら、こんな中年おばさんは痛々しい。
もうやめとけ、と思う。
でも自分がその当人であれば、あらふしぎ。
すがすがしさしかない。
チャレンジできる楽しさ。
青春って素敵!と思う。(とっくに青春終わってるよ)

けっこう急こう配になってゆく岩場を屈強青年に負けず、ガシガシと登り、歩くこと10分弱。
まあまあの差で早くついた。
思えば青年はときどき写真を撮ったりしてたので、わたしたちと競争もしていなかったのかもしれん。
どっちにしろ、滝を見ることが目的なので、競争に勝つことが目的ではなかった。
もうちょっとで忘れるとこだった。

さてター滝。
ふざけた名前のわりにはけっこうちゃんとした滝。
「5メートルくらいかなあ?」
というと、しかちくは、
「そんなわけない、10メートルはあるやろ」
という。
ふ~ん。
1円玉でも人によっては1センチというし、2センチだったという人もいる。
10メートルもあるかなあ、と思ったけど。
じつはすぐに正解を知ることになるのだった。

ター滝はまわりが岩で、滝つぼにもきちんと近寄れて、ごていねいにターザンロープまでついてる。
ターザンロープは手前の木にくくりつけられている。
おじさんのやっつけ仕事みたいな手作り感がいい。
その日一番乗りだったあどうかはわからんけど、とりあえず今はわたしたちだけ。
しかちくは早速ターザンロープをたぐりよせ、びゅんと飛んで滝つぼに落ちた。

一瞬消えて水面から出てきたしかちくは、
「けっこう深い」
という。
以前のわたしなら、深いところなんかとうてい無理だったのだが、宮古島の海で鍛えられているため、泳ぎは大丈夫である。
ただし、平泳ぎ限定だが。
ターザンロープにチャレンジした。

ロープをたぐりよせてエイッと飛び乗る。
あっという間のことに「あ~ああ~」という暇もなかった。
少々ぶさいくな落ち方だったけど、とりあえずターザン気分は味わえた。
自分でやってみるとなかなか怖さもあり、じゅうぶん挑戦した感でいっぱいなんだけど。
のちのち他人がやってるのを見ると、
「あんな低いのにそんなにビビらんでも」
と思ってしまう。
のど元過ぎたら人に対しては冷静になるのだ。

滝はけっこうな強さなので、近寄るだけでも大変。
しかちくは痛い痛いと言いながら打たれ続けていた。
わたしたちが滝に打たれていると、さきほどの青年がやってきた。
地鶏、じゃない、自撮りでいろいろな角度から撮っている。
きっと彼もターザンロープやりたいやろうな、と思ったけど、わたしたちが見ているからなのか、なかなかはしゃいだことをできずにいるようであった。
よかったら撮ってあげようか?
と思ったけど、そういうやり取りがわずらわしいから自撮りをするのだろうと思い、とくになにも言わなかった。
彼はひとしきり滝を撮ったあと、戻っていった。

屈強青年もターザンやりたかったろうになあ、
と思うにつけ。
ひとりであっても、人の目があっても、やりたいことができるくらいの度胸を持つことはしんどいけれども大事だなあと思うのであった。

その後、ガイドグループやらほかの集団やら人が急激に増えてきた。
ターザンロープも順番待ちの勢いである。
つくづく、やっといてよかった~と思った。

続々と人が増えてきたので戻りかけると、
「この滝は15メートルあります」
というどっかのガイドさんの声が聞こえてきた。



15メートル 001



そんなにあったんか~。
わたしはその三分の一くらいに思ってたよ。
15メートルが滝として高いのかどうかはよくわからんけど。
行き帰りの道の難易度といい、遊べる滝であることといい、なにかちょうどいい感じであった。

「何から何まで手ごろな滝やったな」
というのがわたしたちの感想だった。
川から上がると、さっきまで涼しかったのがウソみたいに暑く、ああ、まだ真夏だったんやとあらためて思った。
涼しさすらも、ちょうどよかっター滝なんだなあ。

つづく。

それでは~


とりぶう

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これからは大石林山が熱いし暑い!~B面の旅 沖縄・夏(4)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記

みなさんこんにちは。

沖縄本島は縦に細長く、北に行くにつれ森が深くなる。
そこに。
2億年があるらしい。
2億年前の石灰岩が隆起したすごい地形があるらしい。
まるで山水画のごとし。

それが『大石林山』。
だいせきりんざん、と読む。
世界遺産一歩手前である。
と、いうのはよくわからんけど。(なんじゃそれ)
今売り出し中であることは間違いない。

現に、そこここで看板を見かけた。
赤に白字で『大石林山』と書かれた看板。
けっこう頻繁に看板があるので、近いのか?と思ったら、看板からなかなかの遠さである。
田舎のマクドナルドの看板と同じ。
あ、ここにマクドナルドがあるよ、と思ったら2キロ先という感じ。
どこよ~?と思う感じ。

本島の北の端っこである辺戸岬の近くにある。
本来、北の森に向かうというと、
うっそうとしたとか、暗いとか、魔女とか、明るいイメージはない。
が。
大石林山に向かう道中はひたすら明るい海辺の道であった。
しかちくも、那覇市内の運転はひたすらストレスだったけど、このあたりは気持ちよいと言ってた。

そして、北の森そのものが、暗いというより、恐竜時代というようなソテツいっぱいの森。
ジュラシック森。
2億年もありだなあとあらためて思った。

ところで。
大石林山の近くの小学校の名前はおどろいたことに「北国小学校」だった。
こんなとこで北国って。
たぶん国頭村の北部という意味なのだろうけど。
「北国」だけ聞いたらぜったい「北の国から」イメージの小学校を思い浮かべる。
「るーるるるるるー」と蛍がキタキツネならぬヤンバルクイナを呼んでいる気がする。

さて。
うねうねと曲がりくねった道を進んで、山を登ったところに大石林山の入り口があった。
入山料大人820円である。
てっきり無料と思ってたわたしは、
「山見るだけなのに」
という思いを止めることができなかった。
それだけの価値あるんでしょうね?
と、デヴィ夫人だったら言ってるよ。(そんなケチなこと言えへんやろ)

しかし見学のポイントまではバスで連れてってくれるそうなので、真夏の炎天下、
「まあ、しょうがないな」
と納得するのであった。
大石林山はこれから売り出す気まんまんらしく、大きな建物を建設中であった。
そのうち、有名になるんかなあ。
そのときには「あたしここ行ったことあるで」と、無名時代からAKBを応援してたと自慢するファンみたいに自慢しよう。

バスで登り口まではすぐだった。
でもずっと登りなので、歩いてゆくのはきつそうだった。
山全体に石灰岩が隆起した奇岩が広がり、それはまるで中国の山水画みたいなのだそう。
それを歩いて見て回る4つのコースがあった。
①巨岩・石林感動コース、
②美ら海展望台コース、
③バリアフリーコース、
④亜熱帯自然林コース、
の4つ。

バスの運転手さんは、①②だけで十分という口ぶりだったので、もちろんそうした。
それでも歩いて1時間弱はかかりそうなのだ。
が。
わたしたちは宮古島から来た猛者であるという気持ちをどこかに持っていた。
暑いのなんて、まあ慣れてるし。
山歩きだって、まあ余裕やし。
と、のほほん気分だったのだけど。
じつは、大変だった。

森の中に入ると、石灰岩がぼこぼこ立ってる。
不思議な形がいっぱい。
それらはどれもこれもユニークな名前がつけられていた。
ラクダとか宇宙人とか、よく見ると、ああそう見えるなあという巨岩たち。
中には無理やりつけたっぽいものもある。
サイとゴリラの横顔を足したような「サイゴリラ」に至っては、
「そういう名前つけだしたらなんでもありやんか」
と思った。
でも名前つけてなかったら素通りする可能性もあり。
それはそれで機能してるといえた。

が。

暑い。
とにかく暑い。
暑い、暑い。
暑い。
途中から、もう何の岩でもいいよ、という状態になった。
しまいには、また宇宙人かよ、とぼやきだした。
わたしが子供だったら「帰りたい」とダダをこねたいところだ。
もわっとした湿気がまとわりつく。
ああ、もう帰りたい。
クーラーのきいた部屋でアイス食べたい。
そんな思いをかかえたわたしたち猛者。(ダメ人間やろ)

しかし、ひらひらした洋服を着た若い女子が、きゃあきゃあ言いながら写真を撮ってる。
彼女たちこそほんとの猛者だよ。
こんな暑い中でテンション高く写真撮れるなんて。
写真猛者といえる。

ほかにもガイド付きツアーで回ってる女子もいて、彼女たちはいちいちガイドさんのことばにうんうんうなずきさえしている。
彼女たちも猛者である。
スピリチュアルだか、スペクタクルだか知らんけど、幸せになるための貪欲さを感じる。
幸せ猛者である。
ここは猛者のたまり場かよ!
と叫んでやろうかと思った。(やめろ)

ようやく大石林山のメインといえる「悟空岩」まできた。
そこでようやく半分である。
こっちは悟空でなくても熱中症の手前で頭が痛い。
まだここ~と思ってしまった。
きんと雲に乗っていきたいよ。(ほんまダメ人間)

やっとか 001



正直、それは遠くから見えていたので、
「もうええんやけどな・・」
という気持ちにすらなった。
しかし道はまだ続く。

暑い暑いと言いながら、展望台のところまで来ると。
遠くに与論島が見えた。
その向こうにもいろいろ島が見える。
「近いなあ」
というのが感想だった。
沖縄本島はたくさんの島々に囲まれているので、昔々の人々はきっと、
「この世は海と島でできている」
と思ってたやろうな。
でもモンゴルとかの内陸で生まれた人々は、
「この世は陸しかない」
と思ってたやろうと思うと、今の人はたくさんのことを知ってるんやなと思った。

昔の人々は、この巨岩たちに名前を付けることによって、迷うことを防いでいたのかもしれん。
そう考えると、巨岩をもっときちんと見ておきたい気持ちもあるのだけど。
暑さには勝てん。

ほうほうのていでバス乗り場に向かった。
バスはクーラーがきいててほっとした。
運転手さんによると。
途中、巨大なガジュマルの木が見えるスポットがあり、そこから歩いて駐車場まで行けるコースがあるとのこと。
それはすごいガジュマルなのだそう。
「降りたい人はいますか~?」
と、乗客に呼びかける運転手さん。
そうそう、わたしたちは宮古島の猛者。
もちろん、降りる!

ことはなかった。(どこが猛者?)
だって、ガジュマルは宮古島でも見れるしな~。

大石林山、中国の本物の山水画みたいなやつを見た人にはとくにおすすめはしないけど、
展望台からの見晴らしはいいし、巨岩もなかなかおもしろいし、沖縄の別の顔を見るにはいいところだと思った。
これから売り出すはずの熱いスポットである。
猛者もたくさんいた。
が、涼しいときに行くことをおすすめする。

つづく。

それでは~


とりぶう

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ヤンバルクイナの森をゆく ~B面の旅 沖縄・夏 (5)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記




みなさんこんにちは。

沖縄北部やんばるの森。
そこに住むのはヤンバルクイナ。
思えば、わたしが子供のころ。
ヤンバルクイナという鳥が発見されて、国の天然記念物になったというニュースを聞き、はじめて天然記念物というものの存在を知ったような覚えがある。
めずらしいものは天然記念物になる、ということを初めて知ったのがヤンバルクイナであった。

しかしながら。
ヤンバルクイナにとってみたら、
「わしらず~っとここで住んでましてんで」
と思ってるはずで。
なにを今さら新発見だか、と思ってたのかもしれん。

ヤンバルクイナがとてもめずらしい鳥になってしまったのは、数が少ないから。
原因はいろいろあるけれど、飛べない鳥ゆえに、
車にひかれた、
マングースに食べられた、
リュウキュウハシブトガラスに食べられた、
犬や猫に食べられた、
などが理由であるもよう。

そういえば。
やんばるの森がある国頭村では、
「野犬集団に注意!」
の張り紙をみかけた。
8匹ほどのやる気まんまんの犬集団が写真に写っていて、まるでアメリカ西部のお尋ね者みたいな感じだった。
こういう被害がありました、という説明とともに。
野犬集団に遭遇したら、変な声を出したり、威嚇したりしないで逃げること。
という注意があり、
「いや、こんなやつらに威嚇なんかできへんやろ」
とその写真を見て突っ込んでしまった。
犬はかわいいけど怖いものでもあるのだ。

そんなやんばる地域を車で走っていると、見かけるのがこの標識。



レア標識 001



『ヤンバルクイナ飛び出し注意』の標識である。
日本でもここでしか見られないであろうと思うと、わたしたちの気も引き締まるのであった。
「用心して運転せなあかんな」
としかちくに注意を促し、目を皿のようにしてヤンバルクイナを探すのであった。

すると、前方に3羽の黒っぽい鳥を発見。
大きさもヤンバルクイナくらい。
飛ばず道をよちよち歩いているではないか。

「あれ!ひょっとしてヤンバルクイナちゃう!?」
思わぬ遭遇にわたしたちのテンションはあがる。
ゆっくり車で近づいてゆくと。

カラスだった。
なんや。
カラスかいな。

が。
そのカラスたちは、やたら頭がでかくいかつい見た目。
ふっといクチバシ。

もともとあまりかわいくないカラスのなかでも、ひときわかわいくない見た目。
「ゴリラみたいやな」
とわたしたちはそいつに「ゴリガラス」と名付け、いたるところでゴリガラスを見ることになるのだった。

でも。
考えてみたら、ゴリガラスも数が少なかったら天然記念物に指定されて、
「ゴリガラスの村、国頭村」
と、ヤンバルクイナの向こうを張る存在にすらなったかもしれん。

ちょっとばかし頭がよくて狡猾なので、人々に好かれることなく、
「ゴリガラス」
なんてうれしくない名前を付けられるのだ。

ところが。
このゴリガラス。
本名ゴリガラスじゃないって。(当然やろ)
リュウキュウハシブトガラスという固有種らしく。
その後、訪れたヤンバルクイナ施設の飼育員さんは、
「あいつらは集団でヤンバルクイナを襲って、内臓を食べる。悪いやつ。
でも固有種なので、駆除できない」
と苦々しく語っていたのが印象的だった。

頭がよくて繁殖力が強いものは、勝者だけど好かれず。
ヤンバルクイナのように、少々おつむが弱く(たぶん)、数が少ないものは好かれて守ってもらえる。
この対応の違い!
とゴリガラスたちは嘆いているのかもしれんなあ。

つづく。

それでは~


とりぶう

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