2008年09月06日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  スポンサーサイトいじきたない道 


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いじきたない道

テーマ : エッセイ ジャンル : 小説・文学
(277)

思えば、わたしたち夫婦はほとんどケンカをしません。

しかし、食べ物のことになると、いつも醜い言い争いになるのでした。

スキヤキ事件(おおげさな)に関しても、わたしの言い分は、

「みんなと歩調をあわせてもらいたい。肉を赤いまま食べられると、非常に焦る。

ひとりだけ早くからいい思いするのは、ずるい。」

という至極まっとうな主張でした。それに対し、しかちくは、

「オレはファーストイン、ファーストアウトで早くに食べ始めるけど、早くに食べ終わる。

だから食べる量に変わりはない。」

などとよくわからない横文字をならべてわたしを煙に巻こうとします。

「あのな。早くに食べると言うことは、みんなの羨望とともに食べるということやで。

それが調味料となって、よけいおいしくなるもんや。

だから、ひとりだけそんなええ目したらあかんねん!」

わたしは引き下がりません。

「でも肉あまってたやないか。」

しかちくは鼻で笑います。


そうでした。

実際、肉はあまっていたので、肉のことでやいやい言われる筋合いはないとしかちくは思っていたのです。

話し合いは平行線でした。

そして、とうとうしかちくはお義母さんに直訴したのです。

「とりぶうはなあ、この間のスキヤキ、オレが肉食べすぎやってものすごく怒ってたんやで。」

このひきょうもの!

いくらわたしが良くできた鬼嫁でも、立場というものを考えろ!

「あのとき肉あまってたにもかかわらず、やで。」

あたしはあんたの禁じ手に対して、レッドカードを出してるんだ!

しかし、わたしの必死の形相が伝わったのか、お義母さんは、

「うちの男どもはほんまに待ついうことをしらんからなあ。」

とお義父さんをも悪者にしてまでフォローしてくれたのでした。

姑をもビビらすこのいじきたなさ。

まさに才能開花。

草葉の陰で亡き父も喜んでいることでしょう。
(泣いてるわ!)

そうしてその後。

しかちくの告げ口は思わぬ功を奏し、

「とりぶうちゃんを待ったげないと。これとりぶうちゃんにも、おいといたげよ。」

とわたしにやさしい食卓になりました。

これぞ、災い転じて肉となす。うふふふふ。
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