2008年09月25日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  和歌山弁大阪弁宮古弁沖縄弁 


和歌山弁大阪弁宮古弁沖縄弁

テーマ : エッセイ ジャンル : 小説・文学
(293)

以前、わたしのしゃべり方を『琴欧州』並みと言った中学生、M君。

彼はこの間、こんなことをいいました。

「あのさあ、オレってなまってるさ?」

彼は真顔ですが、「なまってるさ」という時点で、すでになまってることに気がついていません。

「なまってるさ。なんでそんなこと聞くさ?」

わたしはここぞとばかり、なまりを強調して大きくうなずきます。
(おとなげない!)

聞くと、先日那覇市の中学生に会う機会があり、彼らの話し方を聞いてるとすごくなまっていたそうなのです。

「あれ聞いてると、ひょっとしてオレもなまってるどや、って思うさね。」

M君はふしぎそうに言います。

『ひょっとして』って、いまごろ気付いたどや!?君の耳は鍵穴か?

「うん。なまってるどや。」

わたしは彼の口調をまねて答えました。

「は、なまってるさ?うっそ?オレ、テレビとおんなじしゃべり方してるどや?」

あんた、高島彩が「それでは、『今日のわんこ』どや。」っていうてんの聞いたことある?

「は、うっそ?言わんどや?」

「言わんどや~。はっはっは。」


わたしは重々しく引導を渡しました。
(軽いやろ!)

わたしの答えに彼はけっこうショックみたいでした。

わたしもショックです。

自分のなまりに気がつかない子に、カタコトの日本語をしゃべる関西人扱いされてたとは!


こういうことはよくあります。

標準語をしゃべってると思っていても、思っているのは自分だけ、なんてことが。

わたしは小学校のときのN先生を思い出しました。

社会を教えてくれたN先生は、

「和歌山弁には『ざ行』がありません。だから、他県に行ったら、気をつけてしゃべりましょう。」

とわたしたちにもったいぶって『標準語のしゃべり方』を教えてくれたのでした。

「『どうきん』ではなく『ぞうきん』、『でんぶ』ではなく『ぜんぶ』です。」

実際、和歌山では、年配の人はいまでも『だ行』と『ざ行』の区別がつきません。

先生はその後、『だ行』と『ざ行』を注意ぶかく使っていました。

「ええかあ。和歌山でよう取れる『くざもの』いうたら、なんや?」

ほんとに注意ぶかく、『ざ行』に変換しています。

「ここは『ざいざい色に』塗りましょう。」

彼は、『だ行』のまんまでいいものも、全部ざ行に変換していきました。

その耳につくこと。あのとき、よう言わんかったけど。

先生、それ、まちがってるどや!

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