2008年09月26日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  魔法の豆 


魔法の豆

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(294)

三人の少年が歩いていた。

道で買い物袋が破れて、困っている老人にあった。

三人はひまだったので、老人の家まで、荷物をもってあげることにした。


老人はたいそうよろこんで、

「いいものをあげよう。」

と言って、三人に一粒づつ、豆をくれた。

「これは、魔法の豆じゃ。きっといいものが育つ。」

三人は、その豆を持って帰った。

ひとりの少年は、さっそくその豆を植えた。そして、水をやって育てた。

一週間続けたが、芽がでなかったので、ほじくりだして捨ててしまった。

もうひとりの少年も豆を植えた。かれは、気長に待った。

彼は『ジャックと豆の木』が大好きだったので、

いつか、大金持ちになれると信じて水をやった。

一週間たっても、二週間たっても、三週間たっても、芽がでなかったが、彼は水をやりつづけた。

五週間たって、やっと芽が出た。

彼は、うれしくて、さらに大事に豆を育てた。

のこるひとりの少年は、帰ったらすっかり豆のことは忘れてしまった。

ずっと自分の部屋に放りっぱなしにしておいた。


2ヶ月たったころ、やっとその豆のことを思い出して、庭に植えた。

豆はすぐには芽はでなかった。少年は毎日は水やりしなかった。

一週間に一度ほど、気がむいたら水をやった。そうしていると、三ヵ月後に芽がでた。

あるとき、三人がいっしょに歩いていると、あの老人にあった。

「君たち、魔法の豆はどうなった?」

老人は三人に聞いた。

こまめに世話をした少年は、

「立派な豆の木になりました。もうすぐ収穫です。」

と言った。老人はこう言った。

「それは、いい『こん木』が育ちましたな。」

ながいこと豆を忘れていた少年は、

「やっと、芽がでました。」

と言った。

「それは、『のん木』ですな。」

と、老人は言った。

「なんだ。そんなものか。じゃあ、オレ捨ててよかった!」

すぐに捨てた少年が言った。

「あなたには『たん木』が育ってますよ。」
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