2008年09月27日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  パパイヤどろぼう 


パパイヤどろぼう

テーマ : エッセイ ジャンル : 小説・文学
(295)

うちのパパイヤが何者かに盗まれました。

うちのパパイヤと言ってますが、それはうちの塀の外に生えています。

道路に生えているのです。

道路と塀のすきまの小さな土地に、しっかりと根を張っています。

その堂々たること。太くて実も大きく、地元の人が、

「こんな立派なパパイヤの木、初めて見た!」

と仰天するくらいです。

もとはといえば、出身はうちのパパイヤの苗なので、うちのものです。

なんちゃってのつもりで植えたそのパパイヤは、

なにを思ったのかものすごく成長して、いまや名実ともにうちの成長株です。


パパイヤというのは、幹から枝が伸びる付け根のところに花をさかせ、ぽこぽこと実をつけます。

大きくなると押し合いへし合いで、実たちはぎゅうぎゅうしています。

そのぎゅうぎゅうの中でも大きいやつが、いつの間にかなくなっていたのです。

さ~て~は~~!

わたしたち一家はある方向をいっせいに見ました。

TなりのおG(仮名)・・・。

(ばればれや!)

しかし、証拠がありません。ただ、最近おGの姿を見ません。一週間は見てない。

これだけでも十分な状況証拠になりますが、現行犯をつかまえないことにはどうしようもありません。

きっとおGのしわざに違いないのに・・・。来ないというのが怪しいやないか・・・。

わたしたちは心の中で同じことを考えていました。

結局、お義父さんが『パパイヤとるな』の札を下げてから、盗難事件はおきませんでした。

それからしばらくして、知り合いの人がその札を見ていいました。

「おたくもやられたの?宮古じゃ、パパイヤとバナナはとられるの当たり前だからね。

うちのおばあのとこも、目の前でとられたって。」


え~!目の前で!?そんな常識がまかり通ってんの?

わたしとしかちくは、

「ひょっとしたら、おGのしわざじゃなかったんかなあ・・・・?」

と顔を見合わせました。

翌日、「ら~り~」のはなうたとともに、となりのおじいがやってきました。
(仮名はどうした!)

こころなしか晴ればれしたような顔つき。

ちょっと、まだ嫌疑は晴れてないんやからね!

耳が悪いといいながら、どんだけ地獄耳だよ。

おじいは、「たばこを一本もらいますね~。」と言って、涼しい顔で帰って行きました。

ことわって物をもらってゆくというおじいの行為が、なんだかお行儀よく思えてしまうこの頃。

日ごろから行いが良いのが得か、悪いのが得か、だんだんわからなくなってきたなあ。

関連記事

少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

     カテゴリ

     登場人物
登場人物 とりぶう 登場人物 しかちく
とりぶう=わたし しかちく=夫 
登場人物 うさQ 登場人物 カメ氏
姉=うさQ 弟=カメ氏 

     最近のコメント

     最新記事

全記事表示


     月別アーカイブ

     携帯でどうぞ
QR

     おかげさまです