2009年04月03日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  駅の待合室 


駅の待合室

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(449)

ミヤコさんとナツミさんが大きな荷物を抱えて、駅の待合所に入る。

「あなた、置き引き注意だから、荷物自分の足元に置いといてよ。」

「はいはい。置き引きって言うと、あれだな。

『おはじき』なんかだと、『はじ』になるわけだな。『お』と『き』を引くわけだからな。ひっひっひ。」

「なにそれ?くだらな~い。」


ナツミさんが顔をしかめる。

「もうひとつあるぞ。『さいきん』の息抜きは『さん』とかな。いっひっひ。」

「おやじくさいわね、なんだか。」


ナツミさんがかばんをひざに置いて言う。

「こういうのをユーモアっていうさね。

今日の結婚式はそういうユーモアがなかったよなあ。

あ~、疲れた。どっこいしょ。やれやれ、ひさしぶりの結婚式は疲れるな。あ、ナツミ、!」


ミヤコさんがイスに座ろうとしているナツミさんの足をバチンとたたく。

「いった~い!ちょっと手加減してよね。おまけに逃がしてるじゃない!」

ナツミさんが足をさすりながら言う。

「いやあ、若いころはかなり命中したんだけどなあ。」

「あなたもいっぱしの中年だからねえ。あ、あなた、顔に!」


ナツミさんがミヤコさんの顔をバチンとたたいて言う。

「いたっ!おまえこそ手加減しろよ。おまけになんとなくうそ臭いし。」

ミヤコさんがほっぺたをおさえながら言う。

「あ~ら、わたしは命中よ。」

ナツミさんが手のひらを開いてみせる。

「う・・なんか、くやしいな・・・。」

ミヤコさんがタオルハンカチで顔をふきながらつぶやく。

「これが年齢の差、なのよ!・・・あれ、おかしいわねえ。」

ナツミさんがかばんをごそごそしながら言う。

「何探してるんだ?」

「おかきよ。ちょっと小腹がすいちゃって。あれ、おかしいわね。ここにたしかに入れたはずなのに。」

「入れ忘れだろ?ナツミもトシさね。」

「失礼ね!わたし、記憶力には自信があるの!立食パーティーのときはおかきは、ぜったい・・・・。」


ナツミさんはいいかけてやめる。
(そうだったわ。おかき入れようと思って、リビングのテーブルの上においたまま忘れてきたんだった!わたしとしたことが!)

「どうしたんだ?」

「あ、しまった!『おかき』が置き引きにあって、『』になっちゃった!」

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