2009年04月06日ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  南米大陸の秘境アマゾン川 


南米大陸の秘境アマゾン川

テーマ : ショートショート ジャンル : 小説・文学
(451)

秘境アマゾン。世界最大の河川というのは異論がないだろう。

その巨大さ、そこに生息する生き物の多さ、奇妙さでは群を抜いている。

いまだに発見されていない生物も多い。わたしは新鮮なネタを探しにまた、アマゾンにやってきた。

テレビ局というものは、地球の尻の毛穴の数まで数えたいらしい。

そういうニーズにこたえるべく、わたしはいろんな不思議をかぎまわっている。

アマゾンには数えきれないほどの支流があり、それぞれが特色を持っている。

不思議さがしには事欠かない。しかし、それらをまわるにはかなりの時間が必要だ。

だからわたしはいつも通訳兼ガイド兼友人のパウロに、情報収集を頼んでいる。

パウロはわたしを空港に迎えるなり言った。

「ものすごい発見をしたらしい男がいるんです。」

興奮気味に言う。

わたしはさっそくその男のもとに案内してもらうことにした。

アマゾンの膨大な支流のそのまた支流にすんでいる男らしい。

そこに行くまでに3日もかかった。途中に聞いたうわさでは、

「恐ろしいから近づかないほうがいい。」

というひともいる。そう聞くと、ますます興味がわく。結局のところ、わたしがいちばんの好奇心の持ち主かもしれない。

ようやくたどりついたところは小さな集落だった。

小屋のような建物がいくつかならんでいて、子どもたちが何人も顔を出している。

さっそくパウロが子どもたちに、男の居場所を聞いた。

ひとりの男の子が出てきて、案内してやるという。わたしたちは彼に続いて歩いた。

15分ほど歩いたら川が見えてきた。わたしたちが舟を下りたところとそう遠くない。

舟がいくつかならんで、男たちが数人、はなしをしながら作業をしている。

パウロはひとりの小柄な男に向かってなにやら話している。

「この人ですよ。この人がすごい発見をしたらしいです。」

カルロスというその男は、わたしに向かって二度大きくうなずいた。

わたしは緊張気味に会釈した。カルロスは舟から骨だけになったナマズの死骸をとりだして、わたしに見せた。まるで刃物できりとったように美しく身がそがれている。

「これはすごい!きれいに骨だけになってる。ピラニアじゃないな。

ものすごい歯を持ったものだよ。どんな生き物だったんですか?魚?それとも爬虫類?」

わたしは興奮して聞いた。パウロは男に通訳する。

男は舟からナイフを取り出し、うれしそうに見せる。

「この男が食べたらしいです!」

「はあ?どういうこと?」

「生で食べても大丈夫だということを発見したらしいです。みんな嫌がるのに。

新たな自分を発見したと言っています。」

「なんだよ~、そのネタ!こんなとこまでやってきたのに!アマゾンの卑怯かよ!」
関連記事
スポンサーサイト



少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

     カテゴリ

     登場人物
登場人物 とりぶう 登場人物 しかちく
とりぶう=わたし しかちく=夫 
登場人物 うさQ 登場人物 カメ氏
姉=うさQ 弟=カメ氏 

     最近のコメント

     最新記事

全記事表示


     月別アーカイブ

     携帯でどうぞ
QR

     おかげさまです