2009年09月ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  コンチキ!(14)~オーストラリアでバス・スピーチ~コンチキ!(15)~オーストラリア・ブルームで日本発見~コンチキ!(16)~オーストラリア・金髪美女、脱いだらすごい!~コンチキ!(17)~オーストラリア・シャンペンサンセット~コンチキ!(18)~オーストラリア旅のハプニング~ 


コンチキ!(14)~オーストラリアでバス・スピーチ~

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(568)

コンチキ!(1)から読む


『ひとりずつ前に出て話をしてもらう』というコンチキツアーバスガイドのマークの提案は、賛否両論でした。

おとなしいオーストラリア人、ティムも不安そうな顔つき。

わたしはほっとしました。どんなときでも自分を勇気づけるのは、自分よりも弱い立場の人なのです。
(やらしいな!)

そんな混乱の中、マークはテーマを決めました。

テーマはふたつ。『Upsetな話』と『ジョーク』。

『アプセットな話』?

わたしはとなりのしかちくに、「『Upset』ってどういう意味だったっけ」と、ど忘れしたふりで聞きました。

「たしか、困惑したとか、ろうばいしたとか、いやな気持ちとか、そんな意味だった。」

困惑?それなら、この場面がいちばんアプセットな場面だよ!とわたしは突っ込みたくなりました。

でも英語を考えるのが面倒な上に、『先生、バナナはお菓子に入るんですか?』ととんちんかんな場面で聞くようなものになったら寒いので、やめました。

何人かが順番にアプセットな話とジョークを披露します。わかるようなわからないような話。

特にジョークはおもしろさがいまいちよくわかりません。

言えるのは、だれよりも笑ってるのは、話をしている本人だということ。

ああ、これならわたしもできるかも。わたしはちょっとほっとしました。

しかちくの番が回ってきます。彼はわりとそつなく簡単な失敗談と簡単なジョークで、なかなかの笑いを取っています。

まるで冷蔵庫の中にあるもので、ちゃっちゃとつまみをつくる主婦みたい。

しかし、わたしは笑えません。

しかちくめ。

なんですべれへんのかなあ。

人を勇気付けるのは、自分よりもできてないやつ。

あんたが笑いをとったら、ハードル上がってやりにくいやんか!

わたしは顔をひきつらせてどきどきしていました。わたしの番が回ってきました。

わたしはゆっくりした英語で『アプセットの意味すらよくわからないのですが、ひとつ思いついたことを話します』と前置きして、

ニュージーランドで妊娠していないときに妊婦と間違えられた話をしました。

それは思ったより好反応。やさしい笑いに包まれます。

よし、つかみはOK。

わたしはその勢いに乗って、『ジョークはありません』と話をうちきりました。
(つかんだ意味ない!)

でも。

おとなしいオーストラリア人のティムは『話すことはありません』と謝っていたので、

それにくらべりゃずいぶんがんばったな、と自分を高評価したのでした。
(目くそ鼻くそや!)

長身イケメンスイス人のニコラも、英語がときどきあやしいことがあります。

でも彼はがんばって話していました。ふだんどちらかというと寡黙なのに、このときは話したいという情熱が感じられました。

そうしてはじめた話は全部、トルコユーゴスラビアをバカにした話。

あんたの情熱って、これかい?わたしはなんだか悲しくなりました。

まるで、『オレ、夏休みの日課、ゲーム三昧にする!』と息子に熱く宣言されたような気分でした。

日本人があこがれる永世中立国スイス。ハイジの国、スイス。

でも、ジョークは中立ではなく、偏ってるんだ。世界はおもしろいよなあ、とつくづく思いました。






(追記)

みなさま、いつもお読みいただきありがとうございます!

日曜日に宮古島に帰ってきました。
都会の排気ガスにやられてしまいました。
つくづく、ああ、わたしは田舎もんだなあと思った次第です。

さてコンチキツアーも中盤です。
明日は意外なところへ行きます。
へ~、オーストラリアにこんなところが!
という感じでした。
ぜひお読みくださいね!
では明日もお待ちしてますね~!
とりぶう
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コンチキ!(15)~オーストラリア・ブルームで日本発見~

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(569)

コンチキ!(1)から読む



ツアー中のスケジュールをあんまり把握していないわたしは、ときどき『こんなとこに連れてかれるのか!』とおどろくこともよくありました。

その日、ガイドのマークは「ブルームの宿に行く前に、墓場に行く」と言います。

え~、せっかくひさしぶりにきちんとした町に来たのに、墓場~?

ディズニーアニメ『スティッチ』の前に『ゲゲゲの鬼太郎』をみせられるようなもんです。

まあ、ありか。
(なにナットクしてんねん)

ところが、行ってみると、なんとそこは日本人墓地でした。オーストラリア日本人墓地

まるでディズニーランドに『ゲゲゲの鬼太郎』のオバケ屋敷があるみたいなもんでした。

ま、それもありか。
(ないやろ!)

日本でよく見かけるあのお墓が、整然と敷地内にならんでいます。お墓と久しぶりの対面。

わたしはなつかしさのあまり、「きゃ~、お墓~!」と抱きつきそうになりました。
(うそつけ!)

なんでもこのブルームという町は、かつて真珠産業で栄えたところで、当時、日本人のダイバーがたくさん出稼ぎに来ていたということなのでした。

墓には漢字で名前やら出身地やらが書かれています。

カナダ人のめがねのマイクがわたしたちに「墓にはなにが書かれているのか?」と聞きます。

わたしは一瞬迷いました。ひょっとして、西洋人というのは『生きた 書いた 愛した』みたいなかっこいい言葉が刻まれてると期待してるんじゃないだろうか?

真珠と心中』とか。
(どこがかっこええねん!)

しかし、マイクの顔つきを見てみると、社交辞令というのがありあり伝わり、聞いたそばから興味を失っている様子。

あんた、相手に失礼な態度やけど、その気持ちよくわかるわ。

だからわたしも、「名前と住所。」と、ぶっきらぼうな警官みたいに答えておきました。

お墓には三重県和歌山県の文字が見えます。

ああ、和歌山、我が故郷。わたしははるか太平洋を渡って、この地で命を落とした見知らぬ同郷人に、心のなかでそっと手をあわせました。

・・・ということにしておきます。
(うそかいな!)

墓場を出た一行は、宿に向かいます。この日でツアー8日目。ちょうど日程は半分。

宿に向かうバスの中でトニが、

ブルームでお別れの人もいるのでさみしくなります。」

というのです。

うそー!そんなの聞いてないよ、なあ、みんな!

とひたすらおどろいていたら、おどろいているのはわたしだけでした。
(あほや)

このツアーは前半と後半にわかれていて、前半だけ、後半だけの参加もできるのだとか。

オランダ人姉さんマルーとその相方のイギリス紳士、それにトニに気があるシドニー警察官ネイサンがこれで終了だと言います。

うわ~、ネイサンどうすんの!?

トニとはもうこれっきりでええの!?

ほんとに好きなら、後悔するようなことはしたらあかんで。

わたしは勝手にネイサンの姉さんの気分で、心の中でエールを送っていたのでした。







(追記)

みなさまいつもお読みいただきありがとうございます!

ちょっと前からひいていた夏カゼがまだなおらずぐずぐず言ってます。
ひょっとしたら知恵熱?(何を学んだ?)
ひさしぶりの人ごみと排気ガスにやられたのか?
というか、もうムリできない年なのか?
などと考えながら熱帯夜の寝苦しい夜をすごしております。
みなさんの地域ではもう涼しいのだとか!
実家の母が「半そでやったら寒いこともある」なんて言ってました。

ところで先日、「たまごかけごはん」の呼び方に関して、いろいろメッセージありがとうございました。
案外「たまごかけごはん」とそのまま呼んでるかたもいるんですね~。
意外な発見でした。

さて、コンチキツアーもようやく半分まできました。
ネイサンはわたしよりひとつ年下だったけど、あったかいアニキのような寛大なひとでした。
いつも
「アフターユー」(お先にどうぞ)
と言って道をゆずってくれてたのが、印象に残ってます。
そういう心遣いって、日本人女性には慣れてないせいか、ぐっとくるんですよね~。
明日はブルームに到着。
金髪美女トニの意外ないちめん発見!
ぜひお読みくださいね!
それではまた明日もお待ちしてますね~!
とりぶう
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コンチキ!(16)~オーストラリア・金髪美女、脱いだらすごい!~

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(570)

コンチキ!(1)から読む



前半でコンチキツアーを終了する人もいれば、後半から参加する人もいます。

新たに加わったのはイタリア人男性2人と長身のオーストラリア人男性。

ブルームでは彼らもいっしょに、水陸両用の乗り物ホバークラフトに乗って恐竜の足跡を見に行ったり、ラクダに乗ったりしました。とはいえ、わたしはホバークラフトには乗ったものの、妊婦なのでラクダはパスです。

しかし、芸のためなら女房泣かす男(しかちく)は、わたしを置いてゆくことになんのためらいもなく、うれしそうにラクダに乗って白い砂浜を引かれていきました。

わたしは、いつか置いてけ堀にしずめてやりたいと思いながら、笑顔で手をふっていました。
(怖いわ!)

ブルームというのは美しいビーチが広がるところです。

わたしは水着に着替えて、ラクダに参加しなかったメンバーと浜辺でのんびりしていると、トニがやってきました。

ブルーのストライプのビキニ姿。オレンジのビキニ姿のわたしのおなかを見て、「とりぶうのおなかったら!」とおどろきます。

しかしそれはわたしのせりふでした。

トニのおなかったら!

わたしがトニの母親だったら、「あんた、ビキニはやめとき」と注意したことでしょう。
(ビキニの妊婦に言われたくない!)

それくらい、トニのおなかはしっかりふくよかでした。

金髪青い目スタイル抜群と思っていたトニのおなか、まさかの豊満。あと一球で藤川球児、まさかの暴投、みたいなもんです。
(そうか?)

わたしは見てはいけないものを見た気がしました。そして、この日が最後のネイサンがここにいないことが悔やまれました。

これを見せて百年の恋を覚ましてあげたかったのに。
(鬼か!)

しかしトニは自分のおなかのことなんか、まったく意に介していません。

むりして引っ込めることもなく、どでんとおなかを突き出して、あぐらをかいて座っては、がははははと大声で笑って楽しそうです。

そしてそれはとても明るく魅力的。

わたしは女の魅力って、こういうおおらかさなのかもなあ、と思いました。

わたしはこれを教訓に、その後はがんばっておなかをふくよかにしています。
(自然にやろ!)

しばらくすると、ラクダの一行が帰ってきました。しかちくはすごいものを見たと言います。

それはヌーディストビーチ。丸裸の男女がくつろぐビーチを通ったのだとか。

しかちくはなにも聞かされてなく、ラクダに乗ったままそこにさしかかり、仰天したといいます。

「でもな、向こうからしたらラクダに乗った人のほうが珍しいらしくって、おなかがで~んと出たフリチンのおっさんが腰に手をあてたまんま、ビデオカメラをじ~っとまわしてんねん。

へんな感じやぞ~。」

しかちくはそのおっさんのまねをします。

「女の人もフルヌード?」

「当然や。でも、あれはいやらしいとかそんな感じはまったくない。みんなでれ~んとして、そうやなあ、なんかあざらしとか、そんな集団みたいな感じだった。」

へ~~。

フリチンに比べたら、トニなんかかわいいもんやなあ。

わたしはトニがふくよかなおなかを出すことなんか、別になんとも思っていないわけが、ちょっとわかった気がしました。

そして、前半メンバーのお別れ会が、その夜開かれました。






(追記)

みなさまいつもお読みいただきありがとうございます!

補足説明なのですが、ネイサンはこの時点ではまだいるのです。
なにぶん、字数制限があり(・・・って勝手に自分で設定しているのですが)、かなり削り削り書いてるので、どうしても説明不足になってしまいます。
ネイサンとトニははた目に見て、悪くない、という感じでした。かといってお似合いというわけでもない感じ。きっとつきあうとなると、ぜったいネイサンはつらくなるだろうなあ、という気もしました。
だれとでも仲良くする女性というのは、付き合う前はいいのですが、付き合ってからはけっこうしんどいようにも思います。
トニのほうが4つくらい年上でしたが、それくらいの年齢差がかえって20代の男子にはいいもんなのですよね~。
でもオランダ人のテオもおとなしいながらも、虎視眈々とねらってる感じはしました。
ふたりとも、保母さんにじゃれつく園児のように、トニにちょっかいを出していました。
ただ、トニはどちらもあんまりまじめに相手にしてはいないふうにも見えました。
どうにかこの仕事をつつがなくこなさなければ、という気負いがあったのかもしれません。

ところで、宮古島はいまお盆の真っ最中。
旧盆で行事を行う沖縄では、お盆は今なのです。
だから今日は学校はお休み。
スーパーはどこも大にぎわいです。
独特のでっかい半月型のかまぼこが山積みされています。
不思議な感じです。

さて、明日は前半のお別れパーティーです。
ぜひ読んでくださいね!
では明日もお待ちしてますね~!
とりぶう
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コンチキ!(17)~オーストラリア・シャンペンサンセット~

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(571)

コンチキ!(1)から読む



コンチキツアー前半のお別れ会はサンセットとともに始まります。

じょじょに濃くなってゆくオーストラリアの海の色と、オレンジ色の空のコントラストがえもいわれず美しく、「ほおお」と見とれてしまうくらいです。

が、だれひとり見とれる人はいませんでした。
(なんやそれ!)

みんなさっそくがんがん飲んで陽気にはしゃいでいます。

シドニー警官ネイサンは「元気な子がうまれるといいね」とあいかわらず人のよい笑顔で笑いかけてくれます。

わたしがトニの電話番号は聞いたのか、と聞くと、ネイサンは照れくさそうに「うん」と答えました。

しかし、彼の表情は、もう半分日常が入りこみつつある感じで、きっと電話はしないだろうなあと思わせました。

思い出は思い出のまま。いい思い出が、 後の自分を助けることもあるのです。

オランダ人姉さんマルーは、「残りの旅行、楽しんでね。」とさっぱりしたハスキーボイスで言います。

彼女は峡谷を登るとき、わたしのことをいつも気をつかってくれてたなあ。

マルーのシャンペンとわたしのミネラルウォーターがぶつかります。さいごの乾杯。

1週間以上いっしょにいると、明日からもう会えないというのが、うそみたいです。

そう思うと、この一瞬を大事にしなければ、あんまり話してない人ともこれからは話をするように心がけようと思いました。

思い立ったら即実行。

わたしは手始めに、ヒマそうにしていた青い目の水野晴郎、ブルースに話しかけました。

しかし、特に話すこともなく、その会話の中でわたしが得た情報は、『ブルースは映画オタクで、ハリソン・フォードが好き』という、もう知ってるよ、それ!という無駄な情報だけでした。

見ていると、新たな参加者、2メートルという長身のオーストラリア人、ブリントンが仲間入りできずにいます。

弱い立場のものには強気な女、とりぶう。
(いやなヤツやな!)

ブリントンに話しかけてみました。

しかし。

オーストラリア人のブリントンの英語が、ものすごいなまりのために、よく理解できません。

「オレブリントン、家はアデレードの近くだけど、農場だから広い、カンガルーの肉をよく食べる」
という情報を得るのに、かなりの労力がいりました。

おまけに彼は最後に『マイッ』というのが口ぐせ。

「サンクス、マイッ」「ソリ、マイッ」

とまるで浜松の方言のようなしゃべりかたをするのでした。
(ほんまかよ!)

しかちくも酔っ払って、アメリカ人のジェラルドと肩を組んで大騒ぎ。

盛大に、盛大に、みんな酔っ払って、その夜はふけてゆきます。

酔っ払ったネイサンは、トニをおんぶしてそこらじゅう走り回っています。

よかったなあ、ネイサン。いい思い出ができて。

わたしは心の中で叫びました。

「ネイサンよ、トニのおなかはじつはえらいことになってんねんで~!」
(余計なお世話や!)







(追記)

みなさまいつもお読みいただきありがとうございます!

ネイサンたちがいなくなったのはさみしかったけど、新たに加わったメンバーも、それぞれ個性的で楽しい人たちでした。
トニはネイサンが抜けてから、心なしか、ちょっときゃぴきゃぴしなくなったようにも思いました。
ひょっとしたら、トニもまんざらではなかったのかなあ。
するどく突っ込めなかった自分の英語力がもどかしい。
このころ見る夢では、英語がすごく堪能だったのになあ。(夢や!)

さて、今年は秋の訪れが早いようですね。
宮古島はあいかわらず暑いですが、空気の透明さにかすかに秋を感じるようになりました。
それでも日中はまだまだ真夏ですが。

さて明日は、ちょっとしたハプニングのお話です。
ぜひ読んでくださいね!
ではまた明日もお待ちしてますね~!
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コンチキ!(18)~オーストラリア旅のハプニング~

テーマ : 海外旅行 ジャンル : 旅行
(572)

コンチキ!(1)から読む



旅のハプニングと、若いときの失恋と、中年女のおなかの脂肪は、むしろあったほうがいいというのがしかちくの持論。すいません。中年女の脂肪はわたしの持論でした。

とにかく、旅はつつがなく終わるよりも、ハプニングがあったほうが心に残る、というのです。

コンチキツアー西オーストラリア9日目も、ちょっとしたハプニングがありました。朝起きると。

「ない。」

しかちくが二日酔いの顔をゆがめて言います。

「あれ、ほら、ない!」

なにが言いたいねんな?あれがないのはあたしのほうやで。

そのおかげで妊娠してんねんから。

わたしが上品なジョークを口にしようとしたとき。
(ただのシモネタや!)

「靴、ぬすまれた。」

としかちくがはしゃぎます。
(はしゃぐか!)

見ると、乾かすためにホテルの部屋の前に出しておいたぬれたスニーカーが、しかちくのだけなくなっています。わたしのスニーカーは無事でした。

え~、まさかあんな汚れたスニーカーを持っていくとは。

死にかけの馬を戦場へ連れてゆくようなもんです。わたしたちはそれでも、そこらじゅうを探しましたが見つかりませんでした。

わたしのスニーカーはよく見ると、試しばきしたのかひもがかなりゆるめられています。

うわ~、なんか生々しくていやや~。泥棒がはいたスニーカーやで~。

わたしは当分そのスニーカーははかないでおこうと思いました。

こう見えてかなり潔癖症の女、とりぶう。スニーカーに足を通したのは、その日の午後になってからでした。
(すぐやん!)

それにしても、よくもあんなぬれた汚いスニーカーを盗もうという気になったもんです。

ヌーディストビーチといい、汚いスニーカー泥棒といい、異国の地オーストラリアでは日本の常識からははかれないことがたくさん起こるのでした。

しかたなく予備の靴をはいて朝食をとりにレストランへ。

昨日のしかちくの酔っ払いぶりを思い出したツアーのメンバーはにやにやしています。

おう、ちょんまげ切ったな、サムライ、みたいな顔つきです。
(どんな顔つき?)

なかでも新しく参加したイタリア人男性、イケメンのジーノと若いアンドレアは手招きまでして歓迎しています。

やはりなぜかイタリアンに好かれる男、しかちく。

大木こだまイタリア人のルカもいっしょに笑っています。

イタリア人というのは、水の中の油のつぶようなもので、離れていても気付いたらくっついています。

そして、水とあまりまじわりません。

それまで毒舌のためまわりとトラブルさえあったルカが、イタリアンズに出会って心底よろこんでいるように見えました。

ぼうず頭で若いアンドレアが、なにかを食べながら、しかちくにしきりに話します。

「マーニャ、ケシェ、ボ~ン!マーニャ、ケシェ、ボ~ン!」

わたしたちはハテナ顔を見合わせました。

ルカが、「これおいしいから食べてみて、って言うてる。」

と訳してくれます。アンドレアはなんと、英語がほとんど話せないのです!

じゃあ意思疎通できない!?

これは朗報!
(なんでやねん!)

わたしはにやりとしました。

いつだってわたしを勇気付けてくれるのは、おいしい食事と、イケメンと、自分よりできてない人の存在なのです!







(追記)

みなさまいつもお読みいただきありがとうございます!

おとといの夜、いきなりものすごい雷がありました。
いきなり、
ズッドーン、バリバリバリ!!!
と、ほんとに爆弾でも落ちたのかという音でした。
こわかった~。
あんなすごいのめったにないです。
ちょっとずつ遠くからやってきてだんだん強くなるというのはわかるけど、いきなりやもんなあ。
心臓に悪い出来事でした。
それでなくても『20世紀少年』を読んでちょっとサスペンスな気分になってるというのに。
宇宙人がとうとうせめてきたのかと思ったで。
ところで、あの映画の最後、原作と違うらしいですね。
ああ~、気になる~。
でもだれも教えないで下さいね。
気長に宮古島にやってくるのを待っています。
とはいえ、第一章も第二章も宮古島の映画館でやってなかったような気がするが・・・。
ついでに言えば、宮古島では日テレ系が写らないので、金曜ロードショーの『20世紀少年特別編』も見れなかったです。
地デジだと見れるのですか?
スカパーだとどうですか?
アナログではだめですか?
ネットだと見れますか?
おしえて~、くれませんか~
と歌いたくなった秋の初めでございます。
台風が近づいてるようなので、みなさまご注意ください。

さてあっという間にもう土曜日。
来週の月曜日は新しく参加したオーストラリアの巨人ブリントンのおはなし。
ぜひお読みくださいね!
それではまた来週もお待ちしてますね~!
とりぶう
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