2015年10月ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  だれかの時計自力で這い上がるのである『あたしンち』の終わりわさびのわびさびバナナショック 


だれかの時計

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

日課というものは、ふつういつも同じ時間にするもの。

わたしたちの日課のジョギングも、だいたい同じ時間に走っています。

だいたい同じ時間に同じ場所にいると、いつも会う人々というのが出てきます。

その中でいつも会う60代くらいのウォーキング夫婦。

わたしたちはかれらを「時計夫婦」と呼んでいます。

時計夫婦はわたしたちの目安。

出会う場所によって、

「ああ、今日は早めだったな」とか、

「今日はちょっと遅れてしまった」とか、

時間を計る目安にしていたのですが、ここ3日ほど出会いません。

しかちくは、

「時計が狂ってる」

とぼやいています。

旅行にでも行ったのか、体の具合でも悪くしたのか、知りようもありませんが。

時計がないと、なんだか勘が狂うなあと思いました。

しかしながら。

わたしたちはかれらを「時計夫婦」と認定していますが、

わたしたち自身、ほぼ同じ時間に同じ場所に出没しているので、「時計夫婦」と思われてる可能性もあります。




とけい夫婦 2015 10・8




そうかんがえるとなんだか楽しい。

そういえば。

うさQが朝、通学路の坂道を勢いよく下るのはいつも同じ時間なので、

「ああ、この子がここを通ってるということは、7時15分か」

と思ってるという知人もいました。

時間だけではなく曜日もそう。

いつも火曜日に走ってる女の人を見ると、

「ああ、今日は火曜日か」

と思います。

だからたまに木曜日に見かけると、

「なんでやねん!火曜日とカン違いしたやんか」

とひとこと言ってやろうかと思いますが、カン違いしてもとくに支障なかったことに気付き、言わないことにしました。

自分がなにげなくやってる日課が、だれかの時計になってるというのは、

なんか、なんか、愉快だなあ。

それでは~


とりぶう

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自力で這い上がるのである

テーマ : 日記 ジャンル : 日記


みなさんこんにちは。

きのうの記事で、このところ「時計夫婦」を見かけない、

と書いたのですが。

今日無事、見かけました。

一瞬、別の夫婦?

と思ったのですが、秋仕様ウエアになっただけだった。

時計も衣替えか。

ということで、秋が深まるこのごろ。

金曜日のモコの日記です。






吾輩はモコである。

文鳥である。

涼しくなってきたとはいえ、日課の水浴びは欠かせない。

しかし水浴びをしたあと、体が重くなるのはどうしたものか。

ただでさえ換羽期のため、羽が少なくて飛びにくいというのに、水を含むとひときわ飛びにくいのである。

このあいだ。

水浴びをした後、いつも定位置のメタルラックのいちばん上を目指して飛んだ。

しかし思ったよりも羽が動かぬ。

あれ?

と思ったとたん、メタルラックの二段目に飛び込んでしまった。

一瞬、暗闇に目が持って行かれる。

どこだ?

と思ったとたん、体がどこかに着地した。

むうう。

しばらく黙り込んだ。

初めて見る景色である。

いや、景色が見えないのである。

急に夜になったようだ。

「モコが落ちた!モコ!モコ!」

とりぶうの声がする。

うむうう。

吾輩は落ちたのか。

とりぶうとしかちくが焦った声で吾輩を呼ぶのが聞こえる。

「モコ!モコ!ピ!ピ!」

必死に呼んでいる。

しかし、吾輩としてはそれほどまだ心を許していない相手に、たやすく答えられるわけがない。

ここはなんとか自力で這い上がらなければならぬ。

しばらく待ってみた。

たぶん、人間の時計では1分くらいであろう。

しかし、吾輩の寿命からするとけっこうな分量の時間である。

吾輩がざっくり見積もって人間の10分の1の寿命だとすると、1分は10倍の量、すなわち10分である。

10分間、暗闇でじっとしていたのである。

吾輩の脳裏にはベストの選択をすべく、あらゆる可能性がまわる。

あまりにも暗闇なので、一瞬、ここでじっとしたまま人生を送ってやろうか、とすら思ってしまう。

それもまた人生である。

たまに窓の桟でひからびたヤモリが発見されるが、そいつなら吾輩の今の心境が理解できるのではないか。

まあ、食うに困らなかっただけでも、よい人生だったのかもしれぬ。

ありがたいありがたい。

そんなことを思い始めた矢先。

ふと明るさが戻った。

しかちくが吾輩を救出しようと、やたらがさがさはじめたからである。

光というものは、象徴的にも物理的にも、よいものである。

光は希望である。

吾輩はその光を頼りに、少し飛んでみた。

すぐに何かをつかむ。

目の前にしかちくの顔があった。





自力で何とか 2015 10・9




ああ、案外、たやすい努力で這い上がることができたのだ。

それは何事にもあてはまる。

暗闇にいると思っているときに、出口はまるで見えない。

どこが出口なのかわからないので、むやみやたらと心はかき乱される。

しかし少しの光が見えれば、そこに全力で進むことができる。

光が見えるには時間がかかる。

げんに吾輩は30分ほどかかった。

人間時間にすると3分であるが。

それは3年のこともあるかもしれないし、30年のこともあるかもしれぬ。

そしてその光をもたらしてくれるのは、自分を大事にしてくれる人である。

吾輩は自力で這い上がった。

それは間違いないが、自力で這い上がるために光をあててくれたしかちくには感謝している。

とりぶう?

名前を呼んでただけなので、とくに感謝はしていない。





モコは落ちたあともケロっとしてました。

鳥って表情がわからないので、懲りてない顔つきに見えるのがおかしいんだなあ。

それでは~


とりぶう

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『あたしンち』の終わり

テーマ : 日記 ジャンル : 日記


みなさんこんにちは。

毎年、この時期になると楽しみだったのが、

『あたしンち』の発売。

独身時代から買い始め、はや21年。

ちなみに『あたしンち』というのは読売新聞日曜版に掲載されてる、けらえいこさんのマンガで、

単行本が毎年一巻ずつ発売。

今年、21巻をもって完結となりました。

あ~あ。




ともに歩んだ21年 2015 10・12



『あたしンち』は、お母さん(たぶん40代)を中心に、夫と高2の娘みかん、中2の息子ユズヒコの4人家族が繰り広げる、

ああ、あるある、そうそう、わかるわかる、うちもそうだ、という話。

サザエさん方式で、登場人物の年齢はずっと変わりません。

買い始めた当初は、わたしもまだ独身だったため、。お母さんよりも娘みかんの気持ちになって読んでいたのが。

この21年で、立派にわたしもわたしンちのお母さんに成長。

そうそう、娘ってそう!

わかるわかる、息子ってそんなかんじ!

と、あのころはわからなかったあたしンちのお母さんの気持ちがとても理解できるようになりました。

当時はまだ生まれてなかった娘うさQは高2で、すでにみかんと同い年だし、

カメ氏にいたってはユズヒコ抜いたし。

あのころ23歳だったわたしも、

すでに43歳だし。

『あたしンち』は、日常のふとした瞬間の連続を切り取ったほのぼのギャグマンガですが、

家族のよさ、むずかしさ、という普遍的なものをいつもおしえてくれます。

以前、角田光代さんが単行本の帯に、

「『あたしンち』は心の実家です」

と書かれてたのですが、まさにそのとおり。

金持ちでもなく、立派な家庭でもない『あたしンち』。

だからこそ、そこで繰り広げられるあるある感が、

そういえばわたしの家も『あたしンち』みたいにほのぼの楽しいものだ、と感じることができるのだと思うのです。

ともあれ、わたしのこの時期の楽しみがひとつ減ったのは悲しい。

『あたしンち』の登場人物が、その後どういうふうに大人になっておもしろおかしい人生を進んでゆくのか、

その後の『あたしンち』を、けらえいこさんが描いてくれないかなあと願うばかりです。

それでは~


とりぶう

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わさびのわびさび

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

たまにスーパーや刺身店(宮古島には刺身店というのが存在します)で、パック入りの刺身を買うのですが、

けっこうわさびは大量についています。

スーパーのは個別わさびなのでそれほど大量ではありませんが、

刺身店のわさびは、

「こんだけあったら十分でしょう」

というくらい大量についてたりします。

が。

こんだけあったら十分なはずのわさびですが、

しかちくと食べていると、足りん。

まるでわさび足りん。

というのも、しかちくはわさびやしょうがをものすごく大量につけて食べるからなのです。

しかちくもわたしも、しょうゆにわさびをとかして食べるのは好みではないので、

刺身の上にわさびをのせて食べるのですが、

しかちくは最初からがんがん大量にのせて食べるのです。

焦る。

わたしもわさびがほしいのに、しかちくがいっぱいつけるものだから、めっちゃ焦る。

こっちはわさびを適量つけて、わびさびを楽しみながら食べたいのに、

わさびのわびさびのわからない男しかちくと食べると、こっちもわさびを大量につけなくてはならないような気になり、

いつもよりもわさび多めにつけたりしてしまいます。

そうすると、いきおいわさびの減りも早くなり、

半分くらい食べたところで、すでにわさび枯渇。

最後は気のぬけた刺身をちびちびつまむことになるのです。






わさびのわびさびがわからない 2015 10・13






だから一度、

「わさびを均等につけて食べたらどうか。

そうすれば最後までわさびが楽しめる」

と提案したのですが。

「オレはいちばんベストの状態で食べたい。

最後にわさびがなくても、べつにええ。

中途半端にちょっとずつを最後まで食べるよりも、

最初だけベストの状態でいくつか食べるほうがいい」

と言うのです。

えー。

「そんなのあんたにとってはベストでも、こっちはまったくベストじゃないよ!

あたしは均等派!

わさび付着機会均等法適用派!」

と訴えましたが、そういうとこは動かざること山のごとしなしかちく。

まったく聞く耳持たず、マイペースにわさびを爆食いしていました。

家にあるチューブわさびを追いわさびしてもよいのですが、

それはそれでなんか負けた気がする。

かくして。

今日もまた、わさびのわびさびがわからないまま刺身を食べ続けるのであった。

それでは~


とりぶう

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バナナショック

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みなさんこんにちは。

一年ほど前から、ジョギング中によく会うようになった60歳くらいの男性。

彼は、

「オレは人の3倍働いてる」

と豪語しています。

以前ブログにも書いたことがあるのですが、

そういうわりに、いつものらりくらりと釣りをしてるとこしか見たことない。

釣りをしてなかったら、浜辺で貝拾いしてるし。

いったいいつ働いてるの?

とむしろ聞きたいくらいなのですが、

ひょっとしたら釣りも貝拾いも、彼にとっては仕事の一環なのかもしれません。

世の中にはいろんな仕事があるものなのだ。

ところで、今日。

その3倍さんに会ったのですが。

走ってるわたしたちを見て、なにやら言っています。

よく聞いてみると、

「ひとつしかないから、せっかくだけどこれ、ひとつしかないから、奥さんにあげます」

と言ってるようす。

見ると、手になにやら持っています。

黄色に黒がまざったようなもの。

手のひらに乗るような大きさ。

え、それって、ウ〇・・・ン?

おもわず、ウ〇ンかと思いました。

え?

ウ〇コ じゃないのかって?

ちがうよ~。

〇の場所は間違ってないよ~。

ウ〇ン、つまり、ウコンだよ~。

へんなカン違いしないでよ、のび太くん。

茶番はおいといて。

よくよく見ると、それは小さなバナナでした。

すでに黒っぽいシュガースポットが浮いて、皮もじゃっかんめくれかけの小さなバナナを、

「ひとつしかないから、奥さんにどうぞ」

と差し出してくれてるのでした。







今バナナ!? 2015 10・14


一応、

「わー、ありがとう~!」

とテンション高めでいただきましたが。

おいおい、今、これをもらってどうするよ?

という気持ちでいっぱいでした。

とりあえず中間地点の休憩場所で食べることにしました。

小さなバナナは中指くらいの長さ。

太さはスーパーで売ってるバナナの3分の1くらい。

3倍さんには悪いけど、この3分の1バナナ、わざわざジョギング中の人にあげるくらいたいそうなものなのだろうか?

と疑問でいっぱいでした。

3分の1バナナのうすい皮をむくと、案外しっかりした果肉が出てきました。

とりあえず食べてみるか~

という軽い気持ちでひとくちかじると、

・・・・衝撃!

え、ナニコレ、マジでバナナですか!?

と思いました。

まず最初に口に広がったのは、イチゴの風味。

甘酸っぱい感じがまさにイチゴなのです。

そして直後にほどよく熟れたバナナの風味が広がり、ひんやりと舌をころがります。

クリームチーズのように濃厚な果肉。

ぬちっとした噛みごたえ。

ナンダコレ!?

とバナナの常識を超えるバナナでした。

「とりちゃんが食べや~」

と言ってたしかちくにもひとくちあげると、

「うーわっ、うーまっ!」

と仰天していました。

バナナといえば、果肉はブロック状にぽこっと取れる感覚ですが。

そのバナナは密度が高く、ぎっちりと果肉がつまっているので、たやすくはぽこっと取れる感がありません。

黄色くなるまで木でしっかりと熟されたのであろう濃厚さが感じられました。

イチゴみたいな甘酸っぱさとバナナのトロピカルな甘さがまざってまるで極上デザート。

思わず、3倍さんにもう一度きちんとお礼を言いたい、とすら思いました。

そうして、

「またバナナくださいね」

とひとこと付け加えておきたい、と思いました。(やらしいな)

沖縄ではバナナができるので、木で熟したバナナもそれほどめずらしくありませんが、

あのバナナは生まれて初めての味でした。

ああ、また食べたい。

3倍さんが、人の3倍仕事してるかどうかは定かではありませんが、

ふつうの3倍おいしいバナナは知ってるということがわかりました。

犬も歩けば棒に当たる。

とりぶうも走ればバナナに当たる、ラッキーな日でした。

それでは~


とりぶう

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