2017年08月ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  これからは大石林山が熱いし暑い!~B面の旅 沖縄・夏(4)ヤンバルクイナの森をゆく ~B面の旅 沖縄・夏 (5)こんなとこにキョンキョン! ~B面の旅 沖縄・夏 (6)ガイドさんに感謝 ~B面の旅 沖縄・夏 (7)ハブ対マングースの看板 ~B面の旅 沖縄・夏 (8) 


これからは大石林山が熱いし暑い!~B面の旅 沖縄・夏(4)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記

みなさんこんにちは。

沖縄本島は縦に細長く、北に行くにつれ森が深くなる。
そこに。
2億年があるらしい。
2億年前の石灰岩が隆起したすごい地形があるらしい。
まるで山水画のごとし。

それが『大石林山』。
だいせきりんざん、と読む。
世界遺産一歩手前である。
と、いうのはよくわからんけど。(なんじゃそれ)
今売り出し中であることは間違いない。

現に、そこここで看板を見かけた。
赤に白字で『大石林山』と書かれた看板。
けっこう頻繁に看板があるので、近いのか?と思ったら、看板からなかなかの遠さである。
田舎のマクドナルドの看板と同じ。
あ、ここにマクドナルドがあるよ、と思ったら2キロ先という感じ。
どこよ~?と思う感じ。

本島の北の端っこである辺戸岬の近くにある。
本来、北の森に向かうというと、
うっそうとしたとか、暗いとか、魔女とか、明るいイメージはない。
が。
大石林山に向かう道中はひたすら明るい海辺の道であった。
しかちくも、那覇市内の運転はひたすらストレスだったけど、このあたりは気持ちよいと言ってた。

そして、北の森そのものが、暗いというより、恐竜時代というようなソテツいっぱいの森。
ジュラシック森。
2億年もありだなあとあらためて思った。

ところで。
大石林山の近くの小学校の名前はおどろいたことに「北国小学校」だった。
こんなとこで北国って。
たぶん国頭村の北部という意味なのだろうけど。
「北国」だけ聞いたらぜったい「北の国から」イメージの小学校を思い浮かべる。
「るーるるるるるー」と蛍がキタキツネならぬヤンバルクイナを呼んでいる気がする。

さて。
うねうねと曲がりくねった道を進んで、山を登ったところに大石林山の入り口があった。
入山料大人820円である。
てっきり無料と思ってたわたしは、
「山見るだけなのに」
という思いを止めることができなかった。
それだけの価値あるんでしょうね?
と、デヴィ夫人だったら言ってるよ。(そんなケチなこと言えへんやろ)

しかし見学のポイントまではバスで連れてってくれるそうなので、真夏の炎天下、
「まあ、しょうがないな」
と納得するのであった。
大石林山はこれから売り出す気まんまんらしく、大きな建物を建設中であった。
そのうち、有名になるんかなあ。
そのときには「あたしここ行ったことあるで」と、無名時代からAKBを応援してたと自慢するファンみたいに自慢しよう。

バスで登り口まではすぐだった。
でもずっと登りなので、歩いてゆくのはきつそうだった。
山全体に石灰岩が隆起した奇岩が広がり、それはまるで中国の山水画みたいなのだそう。
それを歩いて見て回る4つのコースがあった。
①巨岩・石林感動コース、
②美ら海展望台コース、
③バリアフリーコース、
④亜熱帯自然林コース、
の4つ。

バスの運転手さんは、①②だけで十分という口ぶりだったので、もちろんそうした。
それでも歩いて1時間弱はかかりそうなのだ。
が。
わたしたちは宮古島から来た猛者であるという気持ちをどこかに持っていた。
暑いのなんて、まあ慣れてるし。
山歩きだって、まあ余裕やし。
と、のほほん気分だったのだけど。
じつは、大変だった。

森の中に入ると、石灰岩がぼこぼこ立ってる。
不思議な形がいっぱい。
それらはどれもこれもユニークな名前がつけられていた。
ラクダとか宇宙人とか、よく見ると、ああそう見えるなあという巨岩たち。
中には無理やりつけたっぽいものもある。
サイとゴリラの横顔を足したような「サイゴリラ」に至っては、
「そういう名前つけだしたらなんでもありやんか」
と思った。
でも名前つけてなかったら素通りする可能性もあり。
それはそれで機能してるといえた。

が。

暑い。
とにかく暑い。
暑い、暑い。
暑い。
途中から、もう何の岩でもいいよ、という状態になった。
しまいには、また宇宙人かよ、とぼやきだした。
わたしが子供だったら「帰りたい」とダダをこねたいところだ。
もわっとした湿気がまとわりつく。
ああ、もう帰りたい。
クーラーのきいた部屋でアイス食べたい。
そんな思いをかかえたわたしたち猛者。(ダメ人間やろ)

しかし、ひらひらした洋服を着た若い女子が、きゃあきゃあ言いながら写真を撮ってる。
彼女たちこそほんとの猛者だよ。
こんな暑い中でテンション高く写真撮れるなんて。
写真猛者といえる。

ほかにもガイド付きツアーで回ってる女子もいて、彼女たちはいちいちガイドさんのことばにうんうんうなずきさえしている。
彼女たちも猛者である。
スピリチュアルだか、スペクタクルだか知らんけど、幸せになるための貪欲さを感じる。
幸せ猛者である。
ここは猛者のたまり場かよ!
と叫んでやろうかと思った。(やめろ)

ようやく大石林山のメインといえる「悟空岩」まできた。
そこでようやく半分である。
こっちは悟空でなくても熱中症の手前で頭が痛い。
まだここ~と思ってしまった。
きんと雲に乗っていきたいよ。(ほんまダメ人間)

やっとか 001



正直、それは遠くから見えていたので、
「もうええんやけどな・・」
という気持ちにすらなった。
しかし道はまだ続く。

暑い暑いと言いながら、展望台のところまで来ると。
遠くに与論島が見えた。
その向こうにもいろいろ島が見える。
「近いなあ」
というのが感想だった。
沖縄本島はたくさんの島々に囲まれているので、昔々の人々はきっと、
「この世は海と島でできている」
と思ってたやろうな。
でもモンゴルとかの内陸で生まれた人々は、
「この世は陸しかない」
と思ってたやろうと思うと、今の人はたくさんのことを知ってるんやなと思った。

昔の人々は、この巨岩たちに名前を付けることによって、迷うことを防いでいたのかもしれん。
そう考えると、巨岩をもっときちんと見ておきたい気持ちもあるのだけど。
暑さには勝てん。

ほうほうのていでバス乗り場に向かった。
バスはクーラーがきいててほっとした。
運転手さんによると。
途中、巨大なガジュマルの木が見えるスポットがあり、そこから歩いて駐車場まで行けるコースがあるとのこと。
それはすごいガジュマルなのだそう。
「降りたい人はいますか~?」
と、乗客に呼びかける運転手さん。
そうそう、わたしたちは宮古島の猛者。
もちろん、降りる!

ことはなかった。(どこが猛者?)
だって、ガジュマルは宮古島でも見れるしな~。

大石林山、中国の本物の山水画みたいなやつを見た人にはとくにおすすめはしないけど、
展望台からの見晴らしはいいし、巨岩もなかなかおもしろいし、沖縄の別の顔を見るにはいいところだと思った。
これから売り出すはずの熱いスポットである。
猛者もたくさんいた。
が、涼しいときに行くことをおすすめする。

つづく。

それでは~


とりぶう

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ヤンバルクイナの森をゆく ~B面の旅 沖縄・夏 (5)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記




みなさんこんにちは。

沖縄北部やんばるの森。
そこに住むのはヤンバルクイナ。
思えば、わたしが子供のころ。
ヤンバルクイナという鳥が発見されて、国の天然記念物になったというニュースを聞き、はじめて天然記念物というものの存在を知ったような覚えがある。
めずらしいものは天然記念物になる、ということを初めて知ったのがヤンバルクイナであった。

しかしながら。
ヤンバルクイナにとってみたら、
「わしらず~っとここで住んでましてんで」
と思ってるはずで。
なにを今さら新発見だか、と思ってたのかもしれん。

ヤンバルクイナがとてもめずらしい鳥になってしまったのは、数が少ないから。
原因はいろいろあるけれど、飛べない鳥ゆえに、
車にひかれた、
マングースに食べられた、
リュウキュウハシブトガラスに食べられた、
犬や猫に食べられた、
などが理由であるもよう。

そういえば。
やんばるの森がある国頭村では、
「野犬集団に注意!」
の張り紙をみかけた。
8匹ほどのやる気まんまんの犬集団が写真に写っていて、まるでアメリカ西部のお尋ね者みたいな感じだった。
こういう被害がありました、という説明とともに。
野犬集団に遭遇したら、変な声を出したり、威嚇したりしないで逃げること。
という注意があり、
「いや、こんなやつらに威嚇なんかできへんやろ」
とその写真を見て突っ込んでしまった。
犬はかわいいけど怖いものでもあるのだ。

そんなやんばる地域を車で走っていると、見かけるのがこの標識。



レア標識 001



『ヤンバルクイナ飛び出し注意』の標識である。
日本でもここでしか見られないであろうと思うと、わたしたちの気も引き締まるのであった。
「用心して運転せなあかんな」
としかちくに注意を促し、目を皿のようにしてヤンバルクイナを探すのであった。

すると、前方に3羽の黒っぽい鳥を発見。
大きさもヤンバルクイナくらい。
飛ばず道をよちよち歩いているではないか。

「あれ!ひょっとしてヤンバルクイナちゃう!?」
思わぬ遭遇にわたしたちのテンションはあがる。
ゆっくり車で近づいてゆくと。

カラスだった。
なんや。
カラスかいな。

が。
そのカラスたちは、やたら頭がでかくいかつい見た目。
ふっといクチバシ。

もともとあまりかわいくないカラスのなかでも、ひときわかわいくない見た目。
「ゴリラみたいやな」
とわたしたちはそいつに「ゴリガラス」と名付け、いたるところでゴリガラスを見ることになるのだった。

でも。
考えてみたら、ゴリガラスも数が少なかったら天然記念物に指定されて、
「ゴリガラスの村、国頭村」
と、ヤンバルクイナの向こうを張る存在にすらなったかもしれん。

ちょっとばかし頭がよくて狡猾なので、人々に好かれることなく、
「ゴリガラス」
なんてうれしくない名前を付けられるのだ。

ところが。
このゴリガラス。
本名ゴリガラスじゃないって。(当然やろ)
リュウキュウハシブトガラスという固有種らしく。
その後、訪れたヤンバルクイナ施設の飼育員さんは、
「あいつらは集団でヤンバルクイナを襲って、内臓を食べる。悪いやつ。
でも固有種なので、駆除できない」
と苦々しく語っていたのが印象的だった。

頭がよくて繁殖力が強いものは、勝者だけど好かれず。
ヤンバルクイナのように、少々おつむが弱く(たぶん)、数が少ないものは好かれて守ってもらえる。
この対応の違い!
とゴリガラスたちは嘆いているのかもしれんなあ。

つづく。

それでは~


とりぶう

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こんなとこにキョンキョン! ~B面の旅 沖縄・夏 (6)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

道路でヤンバルクイナに出会うことはできなかったけど。
生きてるヤンバルクイナに出会える場所が一か所あるという。

「ヤンバルクイナ生態展示学習施設」というのがそれ。
せっかくだから行ってみよう、ということで訪れたところは。
同じ敷地に、ゴルフとグラウンドゴルフをまぜたような小ぶりのゴルフ場がある。
カンカン照りの日差しの下、けっこうな高齢の男女がゴルフに興じていて、
「とりちゃん、おじいとおばあがあんなにがんばってるのに、へたってたらあかんで」
「しかちゃんこそ」
とお互いおじいおばあの元気ぶりに舌を巻くのであった。

入場料500円を払って施設に入ると。
大きなガラス張りの展示室があった。
なかなか立派な展示室である。
しかし。
なにもいね~。
鳥の姿が見えね~。
てっきりヤンバルクイナたちがぞろぞろ列をなしてると思ってたので、拍子抜けだった。

6、7人の人がいて、係の人の説明を聞いている最中だった。
「ここにいるヤンバルクイナは1羽です。
キョンキョンといいます。偶然発見された卵を孵化させて生まれた5羽のうちの1羽なんですよ。
ヤンバルクイナは縄張り意識が強いので、このくらいの広さでも一羽かつがいしか飼えないんですよ。
今は婚活の真っ最中で、ああやってキョンキョンも葉っぱあつめてなんたらかんたら・・・」
ああ、なるほど~。
わたしは他人に対する説明で納得した。

ガイドはありがたいものだ。
と、この旅行中、何度も思ったものだ。

係の人は「お姉さん」というには人生いろいろな感じの、わたし以上、わたしの母未満くらいの年齢の女性。
ヤンバルクイナ愛があふれてた。
単なる受付の人と思ってたけど、愛がすごすぎるんじゃ。
アイドルのマネージャーみたいなキョンキョン押しの人だった。

ヤンバルクイナは保護色になっていて、なかなか見つけづらい。
が、たまたまわたしたちが見に行ったところにちょこちょこ歩いてくるではないか。
写真で見るヤンバルクイナは、目とクチバシと足の赤さが少しどぎついような気がして、正直、
「かわいくない鳥なんだろうな。でも珍しいから保護してるのだろうな」
とすら思ってた。

が。

歩いてきたキョンキョンは、背中がふんわりと丸くて、目がつぶらで、鳥独特のあのゆったりしたひょこひょこした歩き方で、
思わず、
「かわいい!」
と口に出た。

「キョンキョン!」
「キョンキョン!」
まわりで起こるキョンキョンコール。

まさに、キョンキョンはアイドルなのであった。



アイドル 001




わたしたちがキョンキョンに見入っていると、さきほどの係の人がやってきて、いろいろ説明してくれた。
「キョンキョンは人間に育てられたので、野生には返せないんですよ」
というものの。
「でも飼育員にはなついてるんですよ」
と、じゃっかんうれしそう。
返せたとしても返すつもりはないんじゃないかと思われた。

キョンキョンは女の子で婚活中で彼氏が外に(野生)いると教えてくれた。
この外までやってくるんですよ、彼氏が。
でも残念ながら彼氏は中に入ることはできないんです。
かわいそうだけどしかたないんです。
ところで、ヤンバルクイナは生涯同じ相手とつがいになるんですよ。
ときどき鳴いてます。
キョキョキョキョキョー
と高い声で鳴きます。
そう、だからキョンキョンという名前なんですよ。
100年前にもっと人々に知識があれば、ヤンバルクイナもこんなに減ることはなかったんです。
え?
何があったかって?
ハブの駆除のためにマングースをね、持ち込んだんです。
ところがね、ハブは夜行性。
マングースは昼行性。
マングースはハブを狙うかわりに、そう、ヤンバルクイナを狙ったんですよね。
だから劇的に数が減っちゃった。
あと、猫や犬。
ヤンバルクイナはかっこうの獲物なんですよね。
ヤンバルクイナは寝るときは木の上で寝るんですよ。
ハブを避けるためにね。
でもハブも木に登れるから、ねえ。
ふふふふ
うちのキョンキョンはお嬢さまだから、木登りが下手なんです。
だから、ほら。
登りやすいように木にロープを巻いてるでしょ。

係の人はそういうことをよどみなく教えてくれた。
きっと来る人来る人みんなに口上のように述べているのだろうな。
大好きなアイドルを語るような熱のこもりようだった。

そういえば。
ター滝の近くでイタチらしき動物が走り出てきたのを見たけど。
きっとあれはマングースだったのだな。
なかなかかわいいやつだった。
その後、マングース捕獲中と書かれた車をたくさん見たのから考えると、マングースたちをかわいいと思うひとは少ないように思われた。
マングース捕獲の成果もあってか、かつて1000羽もいなかったヤンバルクイナの数が1500羽くらいまで増えてきているという。

マングースも生きるに必死なんだろうけど。
世の中は少ないものが守られる図式になっている。
もし、マングースが絶滅の危機に瀕したら。
そのときはじめて、マングースが守られるのだろう。

外に出ると、しかちくが、
「聞いて、この鳴き声!」
と言う。
遠くのほうから、
キョキョキョキョキョー
という鳴き声が聞こえた。
「あ!これ、彼氏ちゃう?」

すると、いま出てきた展示室の中から、
「キョキョキョキョキョ―!」
と呼応する鳴き声が聞こえた。
お互い呼び合ってるのか何かを伝えあっているのか。
しきりにキョキョキョキョが響いていた。

「かわいそうになあ」
「ほんまやなあ」

外に出て苦労するのが正しいのか、
中で保護されるのが正しいのか、
わたしには答えが出ない。

炎天下の中、ゴルフのおじいとおばあのつがいが、(つがいて)
「はははははー」
と笑いあっていた。

つづく。

それでは~


とりぶう

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ガイドさんに感謝 ~B面の旅 沖縄・夏 (7)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

どこの都会も車の運転は大変だけど。
なかでも沖縄の都会はかなり大変だと思う。
那覇市はモノレールがあるものの市内限定。
遠くまで行くための鉄道がないので移動手段は車のみ。
バス、タクシー、レンタカー、自家用車が入り乱れ、
那覇のみならず、まわりの浦添、宜野湾、北谷、などなど、朝夕はどこもものすごく混雑する。

おまけに、やたら道が複雑。
初めての場所でも地図を読ませたらぴかイチ!
と自負している自称一流のナビゲーターも辟易した。
もちろん、その一流ナビゲーターとはわたしである。(自称やろ)

そんなとき現代人は「ナビ使えば?」と思うかもしれん。
わたしだってそうおもう。
レンタカーにはナビが常備。
「ナビの使い方わかりますか?」
とレンタカー屋にも聞かれた。
「大丈夫です!」
とわたしたちは答えた。
使い方はなんとなくわかる。
けど。
そもそもナビを信用していないから、旅行中ほとんど使わないのである。
ナビを信用しなかったら、アンタ何信用してんの!?
と思うかもしれん。
おのれ、やんか。
おのれを信じてるんやんか。
なんの根拠もないのに、たぶんこっちだろう、とおのれを信じて行動するわたしたち。
ときには、
「太陽があっちやから、こっちが西ちゃう?」
的な感覚で見切り発車する。

そして。
とにかく行ってみる。
失敗する。
ドンマイ。
また行ってみる。
失敗する。
ドンマイ。
どうする?
あきらめるか。

そういう行動パターンはわたしたちの旅行のお約束。
ざっくりした地図を見ながら、見当を付け、
目的地に行けたらラッキー。
たどりつけないことなど、ままある。
そんな感覚なので、看板が出てるところなどはありがたいのだ。

しかし那覇周辺は複雑すぎて大変。
世の中が高度経済成長のころ、沖縄がアメリカだったのは周知のとおり。
そのため、発展が取り残されたのかもしれん。
なんせ、道が入り組んでて細い。
大きな道もあるけれども、これがくせ者。
左に曲がるには次の信号で側道に入る、などのただし書きのオンパレード。
慣れるのに何年かかるやろう?と思うほどなのである。

そんなだから、本島北部の車が少ない地方を走るのはとてもよかった。
一本道なので迷いようがないのもよかった。
対向車もほぼなく、ヤンバルクイナだけを気にしとけばいいのもよかった。
あまりにも車が少ないので、ついついわたしも、
「運転、かわってあげよか?」
と、普段なら決して口にしない提案すらしたのだ。
しかし、しかちくは、
「ええよ。ここはストレスないから運転しやすい」
と断る。
わたしは心の中で、
「そういわれると思った」
とつぶやくのであった。
とりあえず、心遣いは見せた、と伝えることが大事なのだ。

そんな北部を走ってるとき、なぜか一部渋滞があった。
ずらずらずらっとレンタカーばかりが並んでいる。
まわりは森しかない。
こんなとこで渋滞?
わたしたちは首をかしげて、最後尾につこうとしたら、どうやらどの車も人が乗ってないもよう。
路上駐車のオンパレードなのだ。

「なんかイベントでもあるんかな?」
とそろりそろり車を進めてゆくと。
米軍基地反対のひとびとの座り込みと、それを迎えうつ(?)警察の機動隊とのなんやかやがあるらしかった。
米軍基地らしい施設の入り口の前で、サングラスをかけた機動隊のひとたちが何人も立っていた。
暑い中だれも動かずにこりともしない。

座り込みの人たちの姿は見えなかったけど、沖縄はいろいろ大変なのだなあとあらためて思った。
米軍基地は実際、沖縄のあらゆるところに存在していて、
急に広々した芝生が広がってるなあと思ったら、米軍基地だったということはよくある。
これがなかったら鉄道が敷けるのになあ、と思ってる人々もいるかもしれん。
でも基地がなかったら困る人もいるのだ。
沖縄のひとびとは、ふたつの意見のあいだで悩み迷う。
一筋縄でゆかない問題だからもめる。
多くのひとは、両極端になれなくてどちらの意見もある程度わかるから、問題はなかなか解決しないのだろう。

その道を過ぎてしばらく行くと、「やんばる学びの森」というのがあった。
そこではジャングルの中でカヌーができるとガイドさん(しかちく)がいう。
ガイドさんはいつのまにかわたしの知らない情報をいろいろ集めてなさる。
ありがたい。
わたしのような行き当たりばったりの人間は、旅行の計画を立てるなどということを非常に苦手としているので、こういうことを嫌がりもせずやってくれるしかちくには感謝感謝である。
わたしは健康でいさえすればよいのだ。

「カヌーやりたい!」
わたしの声が弾んだ。
いろんなアクティビティの中でも、カヌーはわたしのかなり好きなものなのだ。
午後3時とはいえ、日差しはまだまだ現役の真夏。
そんな中、川でカヌー。
涼しそうなイメージがわたしを包んだ。
が。
管理事務所に行くと、
「今日はもう終わりました」
とのことだった。
がくーん。

来てすぐ帰るというのもつまらないので、施設内にあるショップを見ていると。
すてきなバッグ発見。
沖縄の森の生き物がシルエットで描かれたトートバッグ。
これ!
こういうの!
わたしのドツボ!(ドツボ?)

思わず、
「これほしい!」
と言った。




ひとめぼれ 001



しかちくにお金を払ってもらい、いそいそと施設を出た。
カヌーができなかったことなど、もうすっかり忘れてたのだった。

つづく。

それでは~


とりぶう

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ハブ対マングースの看板 ~B面の旅 沖縄・夏 (8)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記


みなさんこんにちは。

台風5号は日本列島を縦断し、くまなく大雨を降らせているもようですが。
台風てやつは、怖いときはめっちゃ怖いので、みなさんお気を付けください。
いつも台風常連のはずの宮古島は、今回ほぼ影響がなく、
なんか申し訳ない。

和歌山の母に「台風大丈夫?」とLINEをしたところ、
「夕方に来てくれるらしい」
とのこと。
いや、親戚かよ!
と思わず突っ込んだ。

さて。
沖縄のB面の旅。
今回は本島北部の古宇利島。
なんでも古宇利大橋から見る景色は絶景らしい。

エメラルドグリーンの海が一望でき、それはそれは素晴らしいらしい。
と、いうことで。
向かった。
那覇市内のホテルを朝7時に出て、高速を使ってやってきたら大橋手前のコンビニには1時間半ほどで着く。
そこのコンビニで朝食を買う。

しかちくが選んだのは、豆腐そうめんとプリンとフルーツジュース。
おもわず、
「あんた、離乳食やんか!」
といった。
夫はだんだん退化しとる。

わたしはサンドイッチとフルーツジュースと市松模様のクッキー。
ひさしぶりのコンビニサンドイッチ。
卵サンドとハムサンドとかが入ったけっこうなボリュームのサンドイッチが300円もしない。
日本のコンビニは素晴らしいな、とあらためて思った。
だって、サンドイッチの値段は20年前とほぼ変わらんよ。
デフレというのもあるけども、コンビニもがんばってるよ。
コンビニはいろんな手続きもできるし、品質の向上も目覚ましいし、
いや、コンビニはすごいよ。
かゆいところに手が届くよ。
それにコンビニは、
て、
コンビニのことは今回どうでもええんだった。

古宇利大橋は本島と古宇利島を結ぶ約2キロメートルの橋。
伊良部大橋ができるまでは、沖縄の離島に架かる橋では一番長かったんだとか。
本島在住のひとびとも、
「あれはすごい絶景」
と口をそろえていうのだけど。
「でも伊良部島にはちょっと負ける」
と付け加える。

たぶん、わたしたちが大阪から直接来た観光客で、日ごろ排気ガスにまみれ、人の多さにうんざりしていたなら。
古宇利大橋から海を見たとき、
「こんな素晴らしい景色があるのか!
このエメラルドグリーン!」
と言葉を失ったかもしれん。
けど。

わたしたちは、伊良部大橋を毎日眺めている身。
エメラルドグリーン慣れした身。
自分で言うのもなんだけど、いわば、「絶景ずれしたはすっぱ」なのである。
ちょっとやそっとじゃ感動しなくなっている。

だからもったいないことに、古宇利大橋を見たときも、
「ああ、こんなかんじなのね」
と余裕をもって眺めてしまった。

伊良部大橋にはかなわないけど、これはこれでじゅうぶんがんばってるじゃない、
という上から目線で眺めてしまった。

なんというかわいくなさ。
なんという傲慢。
とりぶうのくせに!

でもそうやんな。
東京に住んでる人が、大阪にそんなに驚かないのと同じ。
似てるものには感動はなく、違うからこそ感動するのだ。

だから島を車で回っても、とくに宮古島と違うことがなさすぎて、
「ふ~ん」
と言うしかなかった。
「宮古と似てるな」
「似てるな」
と言うしかなかった。

が。
ほぼ家もない道を走っていると、派手な看板発見。
それは。



まじか 001



「ハブ対マングース」ショーの看板だった。

「ハブ対マングースって、動物愛護とかなんとかで中止になったんちゃうかったっけ?」
「たしかそうだったけど、この看板にはまだ見れるって書いてるで」

ようやく見つけた宮古との違い。
ハブは宮古島にはいないのだ。
そのうえ、かつては沖縄で名物だったハブ対マングースのショーがいまでも見られるというではないか。

「行ってみよう!」
としかちくは提案した。
しかし、見るからにアヤシゲな看板である。
「ほんまにやってるんかな」
とその場所を探し回った。

昔、しかちくが中学生のときに沖縄に来たときには、ハブとマングースのショーが見られたという。
「どっちが勝ったん?」
「もちろんマングースや。
はじめマングースはやる気なくて、お互い戦いたくないみたいな感じだったけど、せかされてしょうがなく、ていう感じやった。
瞬殺」
という。

マングースにとって、ハブは敵ですらないくらいのものなのかもしれない。
あんなにふわふわの小動物が蛇に強いっていうのが、どう考えても不思議である。
たまにハブが勝つんちゃうの、と思うけど。
それはきっとありえないことなんだろうなあ。
たぶん、人間は蛇をやたら気味の悪いものとして認識してるけど。
マングースたちにとってみたら、
「あんな手も足もないやつ、どこが怖いねん」
ということなのかもしれん。

とにかく、その闘いが見られるという。
わたしたちは看板が示す方向に車を走らせた。
が、行けども行けどもたどりつかん。
しょうがなく、海水浴場で働いてるお兄さんに尋ねたら。

「ああ、あれはここじゃなく、今帰仁のほう。
でも今はやってないですよ。
動物愛護で禁止されて」
というではないか。

なあ~んやそれ~。
じゃあ看板しまってよ~。

しかし古い看板をそのまま出しとくのは、どこの田舎もいっしょなのかもしれん。
しょうがなくわたしたちはもと来た大橋を戻って次の目的地を目指すのだった。

それにしても。
動物愛護の観点からハブ対マングースのショーが禁止というなら。
ハブやマングースの駆除はどうなん?
人前で駆除したらだめで、人知れず駆除するのはええんかな。
わたしはひとしきり車の中で憤慨するのであった。
まあ、わたしが憤慨したところで傍観者の遠吠えにすぎない。

動物と人間の共存はいろいろ難しいのであるなあ。

つづく。

それでは~


とりぶう

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