高2、窒息寸前の夏
テーマ : 日記
ジャンル : 日記
みなさんこんにちは。
夏服の時期になると、気になるのがニオイ。
そして、ニオイとなると思い出すのが高校生のころの化学の時間です。
あれは高校2年のとき。
化学は選択科目だったのか、となりのクラスと合同でした。
化学室で授業は行われたのですが。
座る席が一年間固定。
男女交互でした。
くじびきだったのか、出席番号順だったのか忘れましたが、
わたしはとなりのクラスの名前忘れたけど仮にB君としておきますが、彼のとなりでした。
テーブルは三人用なので、真ん中にB君を挟んで、両脇にわたしともうひとりの女子でした。
B君はそのときに初めて見た男子。
背は高いのですが、見た目も雰囲気も、普通中の普通。
アクが強いわけでもなく、おしゃべりでもなく、イケメンでもなく、よくいる高校生男子でした。
良くも悪くも、まったく心ときめくこともなく、普通に授業に集中できたのですが、それは5月まででした。
暑さが増してくる季節になり、だんだんみんな下敷きであおぎだすころになると。
なんか、くさいなあ。
と思うようになりました。
化学室に来ると、なんかくさい。
最初それはちょっとしたさざなみのような疑念でした。
ひょっとしたら化学の実験のあとのにおいかなにかなのか、と思いました。
しかしすぐに衣替えがあり、わかりました。
普通中の普通のはずだったB君。
彼から漂ってくるにおいが、尋常じゃなくくさいのです。
クーラーもない教室。
暑いので窓を開けるのですが、風はかならずB君を通り越してやってくるので、わたしのところににおいがダイレクトに伝わり、そのたびに息を止めるので、苦しくてたまりませんでした。
しかし息をするとくさい。
わたしは化学の時間中、口呼吸でひっそりと息をしていました。

B君のにおいは、ワキのにおいとも違い、なにか絶妙のくささ。
夏がいきおいをましてくると、B君のにおいも絶好調。
しまいにわたしは化学の時間が憂鬱になるくらいでした。
B君自体は悪い人ではないのですが、においがもう悪意がただようくらいの殺傷能力。
さすがにこのニオイ、他の人は気づかないのか、と思い、
B君と同じクラスの友だちにそれとなく聞きました。
友だちは、
「ああ、わかる~。Bくんちょっとくさい。歯クソのにおいする~!」
と同意してくれました。
ああ、歯クソのにおい!
わたしはひざをうちました。
歯クソのにおいをお伝えするのは難しいですが、
「そうそう、ホンマにそう!」
とわが意を得たうれしさがありました。
それ以来、化学の時間になると、心の中で、
「あ~、今日も歯クソのにおいと格闘や・・・」
と気持ちが沈みましたが、ニオイに名前をつけたことで不思議とすこし心が軽くなりました。
そのうち、秋になり、冬になり、ニオイもだんだん気にならなくなりました。
ほんとうに、ほっとしました。
寒くなるのが喜ばしいくらいでした。
B君はそのうちだれかにそれを指摘されたのか、はたまた、指摘されないまま青春を乗り越えたのか、
それはわかりませんが。
夏になると、ときどき、高校時代ニオイをがまんしてた苦しさを思い出すんだなあ。
それでは~
とりぶう
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あしたも、お待ちしております。!
みなさんこんにちは。
夏服の時期になると、気になるのがニオイ。
そして、ニオイとなると思い出すのが高校生のころの化学の時間です。
あれは高校2年のとき。
化学は選択科目だったのか、となりのクラスと合同でした。
化学室で授業は行われたのですが。
座る席が一年間固定。
男女交互でした。
くじびきだったのか、出席番号順だったのか忘れましたが、
わたしはとなりのクラスの名前忘れたけど仮にB君としておきますが、彼のとなりでした。
テーブルは三人用なので、真ん中にB君を挟んで、両脇にわたしともうひとりの女子でした。
B君はそのときに初めて見た男子。
背は高いのですが、見た目も雰囲気も、普通中の普通。
アクが強いわけでもなく、おしゃべりでもなく、イケメンでもなく、よくいる高校生男子でした。
良くも悪くも、まったく心ときめくこともなく、普通に授業に集中できたのですが、それは5月まででした。
暑さが増してくる季節になり、だんだんみんな下敷きであおぎだすころになると。
なんか、くさいなあ。
と思うようになりました。
化学室に来ると、なんかくさい。
最初それはちょっとしたさざなみのような疑念でした。
ひょっとしたら化学の実験のあとのにおいかなにかなのか、と思いました。
しかしすぐに衣替えがあり、わかりました。
普通中の普通のはずだったB君。
彼から漂ってくるにおいが、尋常じゃなくくさいのです。
クーラーもない教室。
暑いので窓を開けるのですが、風はかならずB君を通り越してやってくるので、わたしのところににおいがダイレクトに伝わり、そのたびに息を止めるので、苦しくてたまりませんでした。
しかし息をするとくさい。
わたしは化学の時間中、口呼吸でひっそりと息をしていました。

B君のにおいは、ワキのにおいとも違い、なにか絶妙のくささ。
夏がいきおいをましてくると、B君のにおいも絶好調。
しまいにわたしは化学の時間が憂鬱になるくらいでした。
B君自体は悪い人ではないのですが、においがもう悪意がただようくらいの殺傷能力。
さすがにこのニオイ、他の人は気づかないのか、と思い、
B君と同じクラスの友だちにそれとなく聞きました。
友だちは、
「ああ、わかる~。Bくんちょっとくさい。歯クソのにおいする~!」
と同意してくれました。
ああ、歯クソのにおい!
わたしはひざをうちました。
歯クソのにおいをお伝えするのは難しいですが、
「そうそう、ホンマにそう!」
とわが意を得たうれしさがありました。
それ以来、化学の時間になると、心の中で、
「あ~、今日も歯クソのにおいと格闘や・・・」
と気持ちが沈みましたが、ニオイに名前をつけたことで不思議とすこし心が軽くなりました。
そのうち、秋になり、冬になり、ニオイもだんだん気にならなくなりました。
ほんとうに、ほっとしました。
寒くなるのが喜ばしいくらいでした。
B君はそのうちだれかにそれを指摘されたのか、はたまた、指摘されないまま青春を乗り越えたのか、
それはわかりませんが。
夏になると、ときどき、高校時代ニオイをがまんしてた苦しさを思い出すんだなあ。
それでは~
とりぶう






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