激混み!竹富! ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (2)ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  激混み!竹富! ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (2) 


激混み!竹富! ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (2)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記




みなさんこんにちは。

今回、八重山諸島を訪れるにあたり、わたしは司馬遼太郎さんの「街道をゆく⑥~沖縄・先島への道」を読んで予習していた。
と、いうのは大げさで。
「街道をゆく」を順に読んでいただけである。
たまたま沖縄編に当たったのだが、これはもう八重山に呼ばれてるとしか思えん、と無理やりに解釈していた。

司馬さんが歩いた当時の沖縄の離島は、いまから40年以上前。
まだまだのんびりとして、観光客もほとんどいないような状況らしかった。
竹富島も交通機関がほとんどなく。
泊まるのは民泊。
しかし、本土の室町時代あたりには竹富島が八重山の総督府だったとかで、古くから開けた島らしい。
だから赤瓦の家が行儀よくならんだ集落ができあがったのだ、
という説明だったような、気がする。

ところが。
2018年の竹富島は。
もうすごいことになってる。
水牛車乗り場でお金を払う。
名前を告げると、順番が来たらお呼びしますといわれる。
帰りのバスはこれこれで、帰りのフェリーの時間にあわせてこれこれこうなってます、と言われる。
受け付けのお姉さんたちはみんなきびきびして、すべてがよどみなく進む。
おかしいではないか。
聞いてた話と違うではないか。

司馬さんのころはまだしも。
以前に訪れた人の話を聞いたところによると、
「のんびりのんびりしてた」
「おじいが水牛車で適当に案内してくれた」
ということだったのだ。

それがいまはすごいのだ。
そこかしこにカネのにおいがあふれてるのだ。
遼太郎ー、竹富島がこんなことになっとるよー!
と思わず天に向かってさけびたくなるくらい、
人とカネがうずまいてるように思えた。

受け付けして少し待つと、わたしたちの名前が呼ばれた。
水牛車にはジャイアンみたいなガイドのお兄さんが乗り込んでいた。
ほかのスタッフはみんな内地から来たらしく、えらくきびきびしていたのだけど。
ジャイアンだけは地元感があふれていた。

水牛車に10名ほどが乗り込む。
と、同時に、満作(水牛の名前)の放尿タイム。
満作は水牛の中でも、いちばんの年長だということで、おしっこも長いのだった。
おまけに行程中、二回もおしっこしていたので、人間も水牛も年取ったら尿関連のお悩みは同じだなと思った。

水牛の満作はゆっくりゆっくり進む。
両側には赤瓦の家並み。
石垣で区切られた集落。
白い砂でできた道。
それはほんとうに美しいのだけど、なんせ人が多かった。
歩いてる人、自転車に乗ってる人、水牛車、
小さな集落にわんさか人が訪れて、家を覗き込むのである。
ここに住んでる人はどんな気持ちなんだろう、と同情してしまうのだった。

ジャイアンいわく、
「家を建てるときにはかならず平屋で、まわりは木の壁と決められています」
ということ。
ひっきりなしに人が通り、家の改築もままならない。
水牛の歩みはのんびりしているが、住民はのんびりどころではないのだろうと想像できた。




竹富、激混み 001




司馬さんのころはほとんど店らしい店もなかっただろうけれども、いまではレストランもあり、外で順番待ちするくらいの混雑ぶりだった。
思わず、
遼太郎ー、今じゃ行列のできるレストランまであるよー!
と叫びそうになった。(勝手に叫べ)

満作の引く水牛車は、後続の自動車を待たせながら、ゆるゆる集落を進む。
ジャイアンはしきりに時計を気にしながら満作をせかす。
なんでも、団体客の予約があるので急いでいるとのことだった。
遼太郎ー、水牛車に団体予約来てるってよー!
と叫びそうになった。(もうええよ)

満作はそれでも急がない。
ゆるゆるゆるゆる進む。
まあ、急いだら水牛車っぽくもないかもしれん。

ゆるゆる進みながら、ようやく元のところに戻ってきた。
一頭の若いオスがいて、なにやら満作をにらんでいる。
ジャイアンのいうところによると、水牛集団の中で満作は一番の長老。
いわゆるボスである。
だから若いリュウというオス水牛から執拗に挑戦を受けるらしい。
にらんでいるのはそのリュウで、なにがなんでも今日こそは決着をつけたるけんね、みたいな鼻息だった。
ジャイアンは必死に満作の気をそらし、どうにかリュウとの一触即発はまぬがれた。

水牛の世界も大変だなあ、と思っていたら。
なんとなんと、この水牛たちの相関図が写真入りで看板になっていた。
リュウと満作はBADで×マークがついている。
思わず、
遼太郎ー、こんなとこまできめ細かいサービスしとるよー!
と叫びそうになった。(別にええやろ)

最後は満作と記念撮影である。
カメラ係のお姉さんの、
「ハイポーズ!」にあわせてシャッターが切られ、
「は-い、バッチぎゅーで~す!」
で終わり。
見ると、満作はまるでカメラ目線でもなく、そっぽをむいている。
でも、
「うわ~、満作の立派な角がとってもよく撮れてますよ~」
とのことだった。
遼太郎ー、なにがなんでもほめに来るよー!
と叫びそうになった。(うるさいよ)

竹富島をじっくり見て回るには、人が多すぎて暑かった。
わたしたちはバスに乗って再びフェリー乗り場に向かった。
司馬さんが見たような、のんびりした竹富島はきっと、
これから先はもうないのかもしれないなあ。

つづく


とりぶう

少しでも面白かったら、下をクリックで応援よろしくお願いします。とりぶうの絵が踊るよ!
FC2Ranking にほんブログ村 小説ブログ ショートショートへ blogranking 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 クツログ
ショートショートとりぶうの読むコントの応援をお願いします。
あしたも、お待ちしております。! ブログパーツ 健康食品

コメントの投稿

非公開コメント

     カテゴリ

     登場人物
登場人物 とりぶう 登場人物 しかちく
とりぶう=わたし しかちく=夫 
登場人物 うさQ 登場人物 カメ氏
姉=うさQ 弟=カメ氏 

     最近のコメント

     最新記事

全記事表示


     月別アーカイブ

     携帯でどうぞ
QR

     おかげさまです