そこに川があるから ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (8)ショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  そこに川があるから ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (8) 


そこに川があるから ~沸く沸く、沸いてる!八重山 (8)

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

なぜ、人は海や川に飛び込みたくなるのだろう?
それは太古からのDNAで、水が人間を引き寄せるからだよ。
と、いうのはわたしが今考えたもっともらしい話。

ほんとのとこはきっと、そこに飛び込みやすい海や川があるから、なのだと思う。
人類で初めて、エベレスト登頂に成功したエドモンド・ヒラリーの、
「そこにエベレストがあるから」風にいうと。
「そこにいい感じの川があるから」なのである。

関係ないけど、この言い回しはいろんな場面で使えると思う。
「どうしてわたしの豚まん食べたのよ?」
「そこに豚まんがあったから」
とか。
「なんで宿題やってこなかったの?」
「そこにゲームがあったから」
とか。
みなさんもぜひ使ってみてください。(怒られるだけや)

さて。
わたしが無事飛び込んだ後、ゆるコバが続く。
自分のことは棚に上げて、
「ゆるコバ、ちゃんと飛び込めるん?」
と見ていると、一応、ちゃんと飛び込んでいた。
面白くもないが、まあ、一番の若手なので当然といえる。

じつはこのゆるコバ、西表島は何度も来ているらしい。
そして隊長のツアーに参加するのも初めてではないという。
むしろゆるコバからすると、
「あの中年夫婦にはいいところを見せてやらなければ」
という気持ちでいたはずで。
「ゆるコバ兄さんと呼んでもらいたい」
くらいの心構えを持っていたともいえる。

しかしお互い、他人の良いところを探す余裕もなく、自分のことで必死であった。
飛び込みが終わったかと思うと、滝くぐり。
滝の裏側にまわり、そこから滝に打たれてざばーっとあらわれるという遊び。
お次はウォータースライダーの後ろ向きバージョン。
短い距離ではあるが、飛び込む場所に背中を向けたまま座り、隊長に足を押されてスライディング。
そのまま川にどぼん、である。
人がやってるのを見ると、
「屁でもねえ」
と思うのだけど。
いざ自分がそこに座ると、後ろが見えない恐怖に、
「ちょっと、待って、待って、まだ押さんといて!」
とうろたえるのであった。

この行程では計4回、飛び込み場所があった。
2回目の飛び込みは、二人一緒にできるというので、しかちくと一緒に飛び込んだ。
1回目ほどのこわさはなかったものの。
やはり飛び込む前にはお腹に力をいれて、なにかを吹っ切る瞬間があった。
あとで動画を見ると、そういう表情はうつっていない。
それよりも自分のほうれい線が気になった。
怖さは顔には現れなかったが、老いは隠せないのだ。
なんか悲しい。

3回目の飛び込みはちょっと助走が必要だと言われ、またひるんだ。
手前に飛んだら、岩に当たるおそれがあるという。
一難去ってまた一難である。
ちょっとここはパスで・・・
と言いたかったが。
案の定、だれもパスするつもりはないもよう。
「怖い」と言ったら負けみたいな雰囲気があった。

しかちくが飛び、わたしの番である。
呼吸をととのえ、助走してジャンプ!
足を離したときのあのこころもとない感触は、何度やってもなかなか慣れるものではない。
自分史上、最大!と思われるジャンプをした、

・・・つもりだったが。
思ったよりも飛べていなかった。
さいわい岩に当たることはなかったが、流れが急だったのでそのまま川に流されそうになり、安全な場所に行くのに手間取った。
川は危険がいっぱいなのだ。

さて4つめのポイントにやってくる。
ここはジャンプのポイントまでロープをつたって降りなければならないらしい。
よし!
よし!
よーし、やったるで!
わたしはひそかに息巻いた。

ジャンプではいいところを見せられなかったけれども。
ロープを使っての下降はじつは得意やけんね、と思っていた。
ロープ使いは初めてやけど、たぶんワシは得意やけんね、と思っていた。

それはひとえに、ボルダリングを続けているからである。
ボルダリングで鍛えた、やたら筋肉のついた肩や腕を今でなければ、どこで使う?
え?
と、興奮気味ですらあった。

隊長はバッグ(水にぬれても平気な特殊なやつ)の中からロープを取り出す。
ロープにはあらかじめ結び目がついてあって、そこを持って降りるようになっていた。
頑丈そうな木にロープをしばりつけ、隊長がまず降りる。
それほど怖そうでもない。
どころか、じつはそれほど高くもない。
わたしのイメージでは、「ミッションインポシブル」のトムクルーズ。
高層ビルの屋上からひゅるる~んひゅるる~ん、と降りてくるやつ。
あるいは、「ファイトー、イッパーツ!」でおなじみリポビタンDばりのを想像していたのだけど。
せいぜい2階の屋根から降りる程度のものだった。




懸垂降下 001





一番にゆるコバが降りる。
とくに上手でもないが、下手でもなく、面白くもない。(面白い必要ないやろ)
このコースは小学生でも参加OKなだけあって、要するに、ガチガチの難所はないのである。
しかちくが降りて、わたしの番だった。
まあ、普通に降りた。
ボルダリングで鍛えてない人でも、難なく降りることができるだろうと思われた。
ちょっと~、この筋肉、いつ使いますねん?
とわたしの腕と肩が泣いていた。
が。
思ったよりも流れが速くてまた流されそうになる。

下で見守っていてくれた隊長がわたしを引っ張って戻してくれたのだけど。
そこでわたしの体重が「軽すぎて」流される、
と言うではないか。
川には流されそうになったが、その言葉は流すわけにはゆかぬ。
「なんですって?なんとおっしゃいましたの、今?」
と思わず絡みそうになった。(やめろ)

隊長にとってみたら、自分で体を支えることができない厄介なおばさんとしての扱いだったのだろうけど。
そんな悪いほうにはわたしはとらないわ。(とれよ)

日に日にお腹のたるみが育ってゆく年頃のレディにとって。
そのひとことは、痛快の一発。
「軽くてすんません」
と、ひとりでに、にやにやしてくるのであった。

つづく


とりぶう


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