くじらをくらうショートショート とりぶうの読むコント~宮古島  くじらをくらう 


くじらをくらう

テーマ : 日記 ジャンル : 日記



みなさんこんにちは。

小学校のころ、図書室にくじら漁を描いた絵本があった。

見開きいっぱいに大きなくじらと、それに向かう小さな船と漁師たちが描かれ、

子どもながらに、すごい漁があるものだと思った。

ちょうどそのころ、和歌山県太地町のくじら博物館に連れて行ってもらう機会があり、

そこで見たセミクジラの模型だったか骨だったかの大きさにオドロキ。

こんなものを捕るくじら漁ってすごいな、という思いを確実なものとした。

そして、同じ和歌山の町がくじら漁で有名だということが誇らしく。

地味な県だと思ったが、なかなかやるで、と思い。

くじらという、ひとびとが畏怖する存在に堂々と向かって行く男たちを尊敬してやまなかった。

くじらを捕ってくれてありがとう、と思い、

くじらを食べるということになんの疑いもなかった。

が。

じょじょに時代は「くじらあかん」方向に進んだ。

なんでかわからんけどくじらはあかんという。

くじら漁は野蛮なんだという。

うさぎもカンガルーも食べてもええけど、くじらはあかん。

やっかいな時代になったと思った。

「くじらはあかん、くじら漁は野蛮」と言われるたびに、わたしとしてはまるで自分の父がなじられてるような気がして、

「いや、気は短くて言葉づかいは荒いけど、根はやさしい人やねん」

と言い訳するように、

「いや、太地町はそんな野蛮なとこちゃうねん。みんな食べるためにやってきたことやねん」

と代弁したくなった。

しかしながら。

わたしはくじら肉が好きかというと、とくにそんなこともない。

くじら肉よりも牛肉のほうがだいぶ好きだし、

正直、子どものころ、くじら肉が食卓に並んだら、

「魚でもなく肉でもない、ええかんげんなうまさの肉よ」

とすら思っていた。

ところが、大阪の人はよく、

「くじらはうまかった」

という。

先日もラジオをネットで聞いていたら、大阪出身のひとたちが、

「くじらベーコンがうまかった」

という話をしていた。




くじらベーコン 001




それだけではなく、大阪の40代半ば以上のひとたちはこぞって、

「おでんにはくじらやで」

という。

くじらに特にいい思い出がないわたしとしては、ほんまかいな、と眉唾である。

わたしにとってくじら肉イコール赤身。

赤身を入れるん?

と思ったがそうではないらしい。

なんでもコロという部分を入れるのだそう。

画像検索してみると、まるでかぼちゃみたいな見た目のものがそれであった。

こんなん食べたことないどころか、見たことすらない。

くじら漁で有名な和歌山出身なのに。

なんか疎外感。

じつは、上のイラストにあるくじらベーコンだって食べたことない。

「ミスター思い出がちょびっと」の異名をとるしかちくですら、

「くじらベーコンは子どものときよく食べた」

という。

そのうえ、

「ちょっとずりっとした食感だった。牛スジみたいな」

という。

「それはおいしかったん?」

と聞くと、

「まあ、そうやな」

という。

「魚でもなく肉でもない、ええかんげんなうまさの肉よ」

という感想ではなく、あくまでくじらは別枠のうまさがあるようなのだ。

なんか疎外感、そしてうらやましい感。

なんでくじら漁のおひざ元では普及してなかったのか。

不思議でならん。

あるいは普及してたのかもしれんけど、わが家独特のへんてこなルールでもあって、

「くじらは赤身を食らうべし」となってたのか。

なぞである。

くじらベーコンは、いまとなってはなかなか口に入らないものなので。

ああ、どんな味なんやろう、と思ってやまないんだなあ。

それでは~


とりぶう

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